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ー 白石 side ー
緋山先生がうちにきて数日。
綺麗だった私の部屋は見事に汚くなった(リビングの一角だけだけど)。
ある朝、仕事に行く準備をしていたら、テーブルの上に食べかけのおにぎりが置いてあるのが目に入った。
腐ってないか一応確認して匂いをかいてたら、「それあたしの。食べないでよ」と緋山先生が言いながら食べかけのおにぎりを食べはじめた。
「あっ、ちょっと..それ昨日の朝からほったらかしだったやつだよ」
「大丈夫だよ梅干しだから」
「ええ...」
本当、衝撃だったよね。
ー 藤川 side ー
今日、ずっと言おうと思ってたことがあった。
でも、信号に引っかからずにスイスイ来てしまい、すぐに病院の駐車場にたどり着いた。
「結婚、しよ」
「え?」
意を決した俺は、はるかにそう言った。
「考えたいとか、不安にさせてたのは、俺がはっきりしなかったからだろ?」
「....」
俺の言葉に相変わらずの無表情で目線を下に向けて、黙り込むはるか。
そんな彼女に俺は構わず続けた。
「結婚しよう。ちゃんとしよ。」
いい雰囲気だと思ってキスしようとしたら、はるかの手が伸びてきて俺の顔を押しやった。
「ちゃんとってなに?」
「はい?」
「なんで今、結婚なの?」
「えっ、だってぇ」
「じゃあ私が妊娠してなかったら、結婚しようって言った?」
「...」
彼女の言葉に、俺は何も答えられなかった。
まあ、みなさんのご想像どおりその後は大きなため息をついて車を出ていきましたとさ。
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うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になってます この作品はもう更新されないのでしょうか? (2019年8月16日 21時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:な。 | 作成日時:2018年12月12日 23時