藍沢先生。2 (ページ29)

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「藍沢せーんせ！」

「みーつけた」

「久し振りだね」

「まだ1週間も経ってないだろ」

「なんだ、こんな時間に」

「コンクール近いから点滴来る暇なくて、遅くなっちゃった」

「そうか」

「藍沢先生は？まだいるの？ねえ、なんで脳外やめちゃったの？」

「辞めてはいない」

「じゃあまた戻ってくる？」

「さっさと帰れ。コンクールが近いなら尚更だ、体調に気を使え」

「.. これが聞きたかったんだよね～」

「やっぱりここか～。君が病院に来る目的は、点滴じゃなくて、藍沢だもんな」

「.. まあね、新海先生でもいいけど！」

「お母さん心配してるから戻ろっか？」

「はーい。あ、ちょっとまって？飲み物買ってくる。喉かわいちゃった、」

そういい、女子高生＿＿＿＿天野奏はぱたぱたと走って自販機に向かった。

「..いやーうるさくてさあ、藍沢先生は何で救命にいったのー？って」

新海は鬱陶しいぐらい近くに来て、俺の肩を叩く。

「..どうだった」

「ん？.. 3.5センチだ」

「.. そうか、」

新海がそう言ったとき、またぱたぱたと足音が聞こえてお待たせ、と天野奏が戻ってきた。

なぜか遠くでモニターのアラームが聞こえてきた気がした。