黒色の薔薇 ４ ページ23
二日後
私たちはゴールデンウィークの予定を立てた。
黒「……集合が美白駅で、時間が６時半ね？」
金「入場料として各自3,000円とお昼代2,000円だね」
音「そうだな。あとは、適当に何か持って来ればいいだろ」
藍「んぐんぐんぐんぐ…(あそこって飲食物持込ＯＫだったっけ？)」
黄「確か、よかったと思うよ」
A「ていうか、いつ行くんだっけ？」
金「今でｓ…」音「憲法記念日」
着々と準備が進み、あとはもう当日を迎えるだけだった。
「……ねえ」
５月１日。私は何故か誰もいない夕方の駅前で後ろから声をかけられた。
振り返ると顔を少し赤らめた黒宮さんが立っていた。
「ど、どうしたの!?」
「……」
「黒宮さん？何かあったの？」
彼女は俯いてこう言った。
「……好きになったかもしれない」
様子からして誰か気になっていた異性がいるのだろう。しかし、私には気になることがあった。
「どうして青木さんや赤羽君じゃなくて私なの？」
「……松葉や京助には言えない。絶対に言えない」
幼馴染に言えない恋、なんて聞くと略奪とかそういう風に考えてしまう。
「……別に略奪とかそういうわけじゃない。ただ…」
「ただ？」
「……私が好きになったのは……藍瀬なんだ」
藍瀬君。何故かいつも何かを食べているため印象に残りやすい。
どこだったか、「男○シャ」とか「男○袖」とかで呼ばれていたような気がする。
「……経緯とかは置いといて、頼みがあるの」
「頼み？」
「……明後日、2人っきりにさせて」
「えっ!?早くない？」
「……事は早いほうがいい。善は急げ」
「ん〜…わかった。でも、藍瀬君以外の皆にも伝えよう」
「……ありがとう。じゃあね」
黒宮さんはすっきりしたような顔で駅の中へ入っていった。
そしてすぐにさっきの話を他の皆にメールした。
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作者名：フラスコさん | 作成日時：2014年9月6日 9時
