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．
気付いたら、
Aは涙を流していた。
…久し振りに見た、彼女の涙。
．
…泣くなよ。
．
新郎に話し掛けられて
微笑むA。
そんな彼女が、
知らない男に手を引かれて、
目の前で重ねられる唇。
そんな中、
俺の頭は真っ黒に染まる。
．
さすがに、見せつけられちゃうとさ…。
つらい。
なのに、彼女から目を離せなくて。
．
さっきよりも、涙を流す彼女が…。
泣かないでよ。
泣くな。
…嬉しそうになんて、泣かないで。
もう一度、
…あの笑顔を俺にだけ向けてくれよ。
．
行かないで。
行かないで。
まだ、幸せな夢から覚めないでくれ。
…永遠の純白を纏う君は綺麗だ。
だけど。
．
こんな時にさえ、Aとは
目が合ってしまって、
心の全ての声をねじ伏せて、
言った。
‘おめでとう’
．
行くな。
行くなよ。
今でも、
子供のまんまの俺を置いてかないでくれ。
．
そんな中俺の心を掻き消すように鳴り響いたのは
幸せの鐘だった。
-Fin-
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嵐崎yui(プロフ) - なり。さん» コメありがとうございます!!泣 ありますよね、過ごした時間が生んだ無意識の線引きって...。そういう微妙で切ない所も書けたらなと、、!!きっとこのシリーズの最終章になると思うので、最後までぜひ読んでやって下さい!!(*^^*) (2017年12月22日 21時) (
レス) id: 7c8a5eccab (このIDを非表示/違反報告)
なり。(プロフ) - はじめてコメントします！幼馴染の黄色さん、切ないですね。;_; 長い付き合い故に素直になれなかった気持ち。でもお互いに深い愛情と絶対的な信頼関係がそこにはあって。次の新郎サイドでより絡み合う人間関係の背景と様々な愛の形、とても楽しみです。 (2017年12月22日 14時) (レス) id: 61cc30c67c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：嵐崎yui | 作成日時：2016年3月22日 11時
