検索窓
今日:8 hit、昨日:51 hit、合計:36,826 hit

第286話🦇修羅場襲来 ページ47

*ミラ side*

「あ〜……買ってしもた。マジで買ってしもたやんコレ」

あれからいろいろ試着させられた結果、最初に着たかわいらしいワンピースをウツに買ってもらってしまった。

「いや〜、良い買い物したわ〜! 僕とのお出かけの時だけでもええから、今度その服着てきてな♡」

「えぇ…いや、うん…考えとく……」

ワンピースの入った紙袋を握り締めながら重々しく応えるアタシに、ウツは困ったように微笑みかけてくる。

「……ミラちゃんって普段は自信満々やのに、このことに関してだけは自信無いよなぁ。そんなに心配せんでも、ミラちゃんはちゃーんとかわええで?」

「そういう酔狂なこと言うてくれるんは、あんさんと先輩らくらいやわ……」

乾いた笑いを漏らしながらウツに言葉を返した、その時だった。


「ウツくん!!」


突然目の前に立ちはだかった女子がウツの名を叫び、アタシもウツも驚いて足を止める。

まぁウツのことやから、彼女の内の1人やとは思うけど……あれ待って、これめっちゃ修羅場やない??

「や、やぁ…奇遇だね……」

「『奇遇だね』じゃないわよ!! 珍しく約束ドタキャンしたかと思ったら……誰よその女!!!」

……え?

「なぁウツ、今日はフリーやって言うてへんかったっけ……?」

「あー……ごめん。実は、先約入ってたんやけど…どうしても今日君と出かけたくて……」

え……じゃあコイツ…元々約束してた彼女より、アタシを優先してくれたってこと……?

ドタキャンされた女の子には申し訳ないけど…正直、悪い気はしないというか……。

そんなことを呑気(のんき)に考えていると、例の女子にギッ!!と睨まれた。

第287話🦇真に責められるべきは誰か→←第285話🦇軽薄な彼の軽薄じゃない言葉



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (59 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
98人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:空文 晴霧 | 作成日時:2022年8月22日 9時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。