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第284話🦇放課後のお誘い ページ45

*ミラ side*

その日の放課後―――みんなと一緒に師団(バトラ)室に行こうとしたアタシに、ウツが声をかけてきた。

「ミラちゃん、この後ちょっと付き合ってくれへん?」

「ん? 別にええけど……今日は女の子と約束してへんの?」

「……うん、フリーやで♡」

何の用事やろ……ま、暇やったし別にええかな。

「わかった、ええよ。ということで、アタシら今日は師団(バトラ)休むわ」

「えー? ミラ来おへんの?」

「わかった。先輩らには上手いこと言うとくわ」

「その代わり、次来た時は俺らの分まで仕事しろよ!」

「オッケー。ぜーんぶウツがやってくれるってさ☆」

「え゛ッ」

シャオロンからの要求をさりげなくウツに押しつけ、アタシは彼の手を引いてひと足先に教室を出ていった。



ー*ー*ー*ー



「んで? このミラ様をここまで連れ出しといて、いったい何をするおつもりなん?」

ウツがアタシを連れてやって来たのは、毎度お馴染みマジカルストリート。

「ミラちゃんからの好感度上げるために、ちょ〜っと貢がせてほしくって♡」

「おーう、堂々宣言したなこのクズw」

どこからともなくカードを取り出してドヤ顔をするウツを、アタシは鼻で笑ってやる。

「ま、そこまで(いさぎよ)いと逆におもろくて嫌いやないしなw しゃーないから付き合ったるわ。で、何貢いでくれはるん?」

「それはもうこっちで決めてるよ」

アタシの手をさりげなく握り、ウツはストリートを歩き出す。

しばらくして彼は足を止め、ある1つの店を指差した。

「あ、ここやでここ」

「? 服屋……?」

一見何の変哲もない服屋かと思ったが、外にディスプレイされている服たちを見てアタシはギョッとした。

「え゛ッ、ちょっと待ってウツ。ここって……」

顔を引きつらせるアタシをよそに、ウツは繋いだ手の力を少し強めてニッコリと笑みを向けてきた。

「それじゃあ行こっか、ミラちゃん♡」

「……マジで??」

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作者名:空文 晴霧 | 作成日時:2022年8月22日 9時

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