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第244話🦇鏡少女は見直した ページ5

*ミラ side*

久々に我々師団(バトラ)師団(バトラ)室へ足を向けながら、アタシはひたすらイライラしていた。

何やねん、ロボロの奴……おもろい悪魔やと思ってたのに、とんだ期待外れやわ!!

あんな、途中で投げ出すような真似するなんて…そんなの……!!

……でも…アイツがあんなつまらん結論を出したのは、もしかしたら…アタシのせい……?

アタシがもっと上手くサポートしてあげれてたら、アイツがあんなこと言うことは無かったんじゃ?

「……………」

……どちらにせよ、諦めるなんてつまらん選択をしたアイツとはもう一緒に居たって面白くない。

だから、これで良かったんや。これでいいって…今までのアタシなら、思えてたはずなのに……。

「……ロボロ(アイツ)との決着…つけたかったなぁ」

廊下で独り立ち尽くし、思わずポツリと漏らす。

その時―――遥か遠くから、アタシを呼ぶ声がした。


「ミラーーーーー!!!!!!」


こんなクソデカボイスが出せる悪魔、アタシの知る限り1人しかいない。

反射的に振り向くと……こちらに向かって必死に走ってくる、ロボロの姿が。

「良かった見つかった!!!」

アタシの目の前まで駆け寄り安堵したかと思うと、間髪入れず彼はガバッ!!と頭を下げてきた。

「さっきはごめん!!! 俺……やっぱりまだ、諦めたくない。だから……もう一度だけ、やることにした!!」

バッと顔を上げた瞬間、[天]と書かれた布(?)の向こうで一瞬だけ彼の目が見える。

その目は……本気だった。

「けど、こっからは俺1人でやるって決めた。ミラに頼るのは、もう終わりにする。俺は……自分の力で、自分に最適な師団(バトラ)を探したいんや」

恐らく真剣な目をしているであろう彼は、アタシを真っ直ぐ見つめてくる。

それを受け……アタシは、ふっと笑みを浮かべた。

「……どうやらアタシは、あんさんを見くびってたみたいやな」

「へ……?」

不思議そうに首を傾げるロボロに、アタシはニッと笑いかけてやる。

「そーいうことなら応援してるで! 頑張りや、ロボロ!」

「!!……うんッ、ありがとうな!」

パアッと雰囲気を明るくさせた彼に、アタシも笑みを深めた。

良かった……やっぱりコイツ、めっちゃおもろい奴やな!!

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作者名:空文 晴霧 | 作成日時:2022年8月22日 9時

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