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第267話🦇大事な仲間 ページ28

*ミラ side*

聞き覚えのある鳴き声とショッピ先輩の絶叫に顔を向けると、ピコがショッピ先輩をベロベロと舐めている光景が飛び込んできた。

「ピコ!!」

間違い無い……こっちが正真正銘、本物のピコや!

「なッ、なんで来たんやピコ! 待ってろって言うたやろ!!」

ピコ…そこまでして、ショッピ先輩に会いたかったんか……。

「いや俺も会いたかったわ! でもお前、ここに()ったら……!!」

「ショッピくん大丈夫!? 今助けますからね!!」

「だーーーッ!!! ちゃうんですってスージー先生!!」

植物を操ってピコを捕らえようとするスージー先生に気付き、アタシは鏡の刃でその植物を切り裂いた。

「ふいっ!? 何するんですかミラさん!」

「あの子はアタシらの仲間や!!! 先生といえど、手ぇ出したらタダじゃ済まさんぞ!!!」

無数の(ミラー)を出して威圧すると、先生たちはたじろぎ動きを止めた。

「ミラさん……」

ショッピ先輩がアタシを見つめて呟いたその時、スージー先生が捕まえていた巨大念子(ネコ)が突然鳴き声を上げて暴れ出した。

「何や……!?」

「また急に暴れ出したね」

「ご安心を! 私の拘束は簡単には解けませんよ!」

確かに、植物拘束は解ける気配は無い……にもかかわらず、あの巨大念子(ネコ)はガリガリと爪を立てて暴れ続けている。

「んー、しかしどうも様子が変だなぁ。まるで何かを訴えてるような……?」

ダリ先生の言葉を聞きながら、アタシはその巨大念子(ネコ)を見つめる。

すると、ショッピ先輩の後ろに居たピコがスッと立ち上がり、その巨大念子(ネコ)に向かって近付いていった。

「おい、どうしたピコ。アカン危ないぞ、戻れって―――……!!」

「ピコ……!!」

ピコを守るため、防御用の(ミラー)を張ろうとしたが……―――巨大念子(ネコ)がピコの顔をペロッと舐めたため、アタシは慌てて動きを止めた。

第268話🦇約束→←第266話🦇庭園の魔獣



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作者名:空文 晴霧 | 作成日時:2022年8月22日 9時

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