【魔主役】鏡使いの悪魔学校生活:Vol.4【魔入間】

第181話🦇イカレた悪魔 ページ38

*ジョニー side*

「うーん……さすがにラッダァ先生の身のこなしには及ばんけど、学生の割にはええ動きしはりますなぁ。気に入りましたで！」

……………何が、起こった？

突然無数の鏡が現れ、ソレらの対処をしようと頭で考えた時には……俺は、この女に押し倒されていた。

「あー、動かんといて。……というか、“動けない”のほうが正しいか？」

俺が身じろぎしたことに気付き、その女は口角をつり上げる。

彼女の告げた言葉の意味を理解しようとしたその時、四肢に違和感を覚えて視線だけ動かした。

「鏡の中はどんな居心地ですか？ つってもまぁ……手足の先っぽしか入ってへんけど」

何だ、コレは…俺の手足が、鏡に呑み込まれている(・・・・・・・・)……!?

鏡の中に入っている部分は、感覚が全く無くて動かせん……。

「嫌やなぁ……このくらいで終わらんといてくださいよ。さぁ！！ もっともがいて、足掻いて……アタシと殺り合おうやッ！！！」

ガッと俺の顔を両手で掴み、ソイツはおぞましい笑みを浮かべて顔を寄せてくる。

その瞬間……俺は、感じてしまった。悪魔として恥ずべき感情である……相手への、恐怖を。

「ミラッ！！ その辺にしとけって！！ さすがにやりすぎやぞ!?」

俺にやられて転がっていたニット帽の生徒が、俺に馬乗りになっている彼女へ呼びかける。

しかし、その声が届いているような感じはしなかった。

「なぁなぁッ、生徒会メンバーってみんな強いん？？ アメリはどんくらい強いか知っとる？？ アタシでも苦戦するやろか!? なぁなぁ答えてやッ、遊ぼーやッ！！！」

コイツ……イカレてやがる。

恍惚とした表情で詰め寄ってくる彼女に、どうすることもできず諦めかけた……その時だった。

突然……どこからともなく、鋭く重い蹴りがソイツに襲いかかったのだ。

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