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第820話🦇ウブバスくん ページ10

*ココ side*

「お〜! 綺麗に撮れとるやん! あんさん才能ありまっせ!?」

「エヘへ、ありがとうございます…普段から結構、カメラは構えてて……」

「へぇ〜、何撮ってはるん?」

「推しですッ!! 見ますか!?!?」

「お、おうッ?」←

写真を撮ってくれたうちのクラスの女子生徒としばらく駄弁(だべ)っていたミラさんだったが、一際(ひときわ)賑やかな一角に気付きそちらに顔を向ける。

その視線の先には、イルマを筆頭とした問題児(アブノーマル)クラスの面々が居て。

「あはっ、なんや楽しそうに騒いではるやん。オトモダチとして、優勝祝ってやりますかねぇ」

うちのクラスメイトとの会話を切り上げ、その場から立ち去ろうとした彼女に……私は、反射的に口を開いた。

「ッ……ミラさん!」

私の声に反応し、ピタリと足を止めて振り向く彼女。

不思議そうなその顔を真っ直ぐ見つめ、私は意を決して言葉を(つむ)いだ。

「私にとって君は……変わらず、超えるべき相手だ。だから……―――音楽祭では、正々堂々戦おう」

「……!!」

私の言葉に目を見開いたかと思えば、すぐに彼女は嬉しそうに笑顔を見せる。

「んふふっ、もちろん受けて立つで!!」

満面の笑みで応えてくれた彼女に、自然と頬が緩んでしまう。

それから問題児(アブノーマル)クラスの元へ向かっていくミラさんを見送っていると、ふと周囲のクラスメイトたちから生暖かい視線を向けられていることに気付いた。

「な、何か……?」

怪訝(けげん)に思いつつ尋ねると、1人のクラスメイトが異様にニヤニヤしながらこんなことを言い出す。

「もしかしてだけどさぁ……オロバスくんって、シュピーゲルさんのこと好き?」

「……………ハッ!?!?」

まさかこんなストレートに言われるとは思っておらず、らしくもないリアクションをしてしまう。

「いやッ、違ッ……!」

「え、違うの?」

「違ッッ…くは、ない…が……」

嘘をつけるような性格ではなかったため、顔を真っ赤にさせながらもそれしか言えない。

「そ、その…頼むから、本人には……」

「あー、言わない言わない。俺らだけの秘密にしとくから」

すんなりとそう約束してくれたみんなに、私は独り安堵した。



(ウブかよオロバス……かわいい奴め)

(クラスメイトとして応援してやりますかね〜。なんか面白そうだし)

第821話🦇自慢と煽り→←第819話🦇変わらない関係性



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空文 晴霧(プロフ) - 葵斗(別アカ)さん» ありがとうございます(*´˘`*) (3月25日 11時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
葵斗(別アカ) - 頑張れp(^-^)q (3月25日 11時) (レス) @page25 id: 8875507bce (このIDを非表示/違反報告)
空文 晴霧(プロフ) - 葵斗さん» コメントありがとうございます! 頑張って書き続けていきますので、応援お願いします(*´▽`*) (3月15日 18時) (レス) id: d259bd7f79 (このIDを非表示/違反報告)
葵斗 - 遂に18まできたのか…応援しています、執筆頑張って下さい!!! (3月15日 18時) (レス) id: 6f83c28ab3 (このIDを非表示/違反報告)
空文 晴霧(プロフ) - ユノンさん» ありがとうございます! マイペースな更新にはなってしまうかと思いますが、気長に見守ってやってください☺️ (1月5日 13時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:空文 晴霧 | 作成日時:2023年10月22日 18時

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