【魔主役】鏡使いの悪魔学校生活:VOL.18【魔入間】

第843話🦇お誘いの理由 ページ34

*ラッダァ side*

収穫祭の後(あと)処理諸々(もろもろ)も落ち着いた、ある日の放課後。

師団(バトラ)活動も終わってそろそろ家に帰ろうとしたところで、見知った悪魔に呼び止められた。

「あ、ラッダァ先生！」

「おー、シチロウ先生」

小走りでこちらにやって来たシチロウ先生は、唐突にこんなことを言った。

「今日の夜、教師みんなで収穫祭の打ち上げやるんだけど……ラッダァ先生も、よかったら一緒に行かない？」

「えッ。でもああいうのって、非常勤講師はあんま行かないもんなんじゃ……？」

「まぁ、常勤教師と比べたら無理強(じ)いしにくいっていう雰囲気はあるけど……来ちゃいけないって決まりも無いよ。それに、いろんな先生と親睦(しんぼく)を深めておくと良いことあるかもしれないし！ たとえば……―――生徒を守る時に連携がとりやすい、とか」

「……！」

……この先生(ひと)なりに、今回の侵入者の件…いろいろ考えてんだろうな。

まぁ確かに俺も、ミラを筆頭に生徒は守ってやりてぇし……実際シチロウ先生と親しくなれたことで、鍛え合う相手も得られた。

親睦(しんぼく)を深めておいて損は無い、か……うん、そうだな。

「……んじゃ、妻に確認してみますね。急な話なんで、了承してもらえるかわかんないですけど……」

「！……うんッ！ 一緒に行けるといいね」

パアッと顔を輝かせ、シチロウ先生は「それじゃ」と去っていった。

残された俺は、ス魔ホを取り出し嫁に電話をかけることに。

「……………あー、もしもし？ 俺だけど……今日の夜さ―――」

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