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第833話🦇出逢いは“救い”に ページ23

*ウツ side*

「なぁ、ウツ」

みんなに囲まれて笑顔を浮かべている腐れ縁(シャオロン)の様子を見守っていると、おもむろにミラちゃんがこちらへ寄ってきた。

「どしたん?」

「……シャオロン、さ。あの生徒らが来た時……『ごめん』って、謝ろうとしたやんか。アレの意味が、ようわからんくて……」

「……!」

そこに引っかかるなんて……ホンマ、(さと)い子やな。

「……意味がわからん、っていうのは?」

気になった部分を尋ねると、彼女は真剣な表情で答えた。

「だって、アイツ謝るようなことしてへんやん。自分の持っとる力を使って戦っただけやろ? それの何が悪いん?」

本心から出てきたのであろうその言葉を聞き、俺はずっと密かに考えていたことを改めて思い返した。


―――もしミラちゃんが、幼い頃にシャオロンと出会っていたら……きっとアイツはあんな思いをせずに済んだのだろう、と。

この子なら、周囲にイタズラしまくってヘイトを稼いでいたシャオロンのことも……きっと、笑って受け入れてくれただろうに。


「ウツ……?」

考え込む俺を怪訝(けげん)に思ったのか、ミラちゃんは不安そうに様子を(うかが)ってくる。

そんな彼女に小さく笑みをこぼし、俺は答えた。

「まぁ、詳しいことは僕の口からは言えんけど……アイツ、昔あの能力のせいで周りから結構な扱い受けてさ。それもあって、ずっと家系能力縛ってたんよ。けど……」

「今回は、使った……」

ポツリと呟き、ミラちゃんは何やら思案するように押し黙る。

かと思えば、どこかスッキリしたような表情を浮かべた。

「……うん、そっか。多分あんま触れられたくないとこやろうし、深入りはせんとくわ」

「せやね。そうしてあげて」

納得したようにニッと笑い、彼女は続ける。

「てか、アイツの過去がどうとか関係あらへんしな。あの能力も含めて、アタシはアイツのこと気に入ってるんやもん!」

満面の笑みでそう告げたミラちゃんは、シャオロンたちのほうへと向かって一緒に騒ぎ始める。

その様子を見守りながら、俺はふっと微笑んだ。



「……ありがとうな、ミラちゃん」


君と出逢えたことは……シャオロンにとって、大きな救いになってるよ。

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空文 晴霧(プロフ) - 葵斗(別アカ)さん» ありがとうございます(*´˘`*) (3月25日 11時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
葵斗(別アカ) - 頑張れp(^-^)q (3月25日 11時) (レス) @page25 id: 8875507bce (このIDを非表示/違反報告)
空文 晴霧(プロフ) - 葵斗さん» コメントありがとうございます! 頑張って書き続けていきますので、応援お願いします(*´▽`*) (3月15日 18時) (レス) id: d259bd7f79 (このIDを非表示/違反報告)
葵斗 - 遂に18まできたのか…応援しています、執筆頑張って下さい!!! (3月15日 18時) (レス) id: 6f83c28ab3 (このIDを非表示/違反報告)
空文 晴霧(プロフ) - ユノンさん» ありがとうございます! マイペースな更新にはなってしまうかと思いますが、気長に見守ってやってください☺️ (1月5日 13時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:空文 晴霧 | 作成日時:2023年10月22日 18時

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