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第829話🦇なだれ込み ページ19

*ミラ side*

「じゅ、じゅんゆうしょッ…昇級……!?!? へ、“5(ヘー)”に……!?」

驚愕の表情で固まるシャオロンに、アタシは自分の(バッヂ)を見せつけてやる。

するとシャオロンは、ショックのあまりか力無くベッドに倒れ込んでしまった。

「「シャオローーン!!!」」

ウツとゾムが演技くさくシャオロンに駆け寄る中、ロボロが思い出したように声を上げた。

「あッ、そうやシャオロン! お前倒れとる場合ちゃうぞ!」

「んぁ……?」

ノロノロと起き上がったシャオロンに、ロボロは慌てたようにこう続ける。

「お前……収穫祭中、あちこちでヘイト稼ぎしとったやろ? その件で、何人かの生徒が大層ご立腹で……」

そんなロボロの言葉を(さえぎ)る勢いで医務室のドアが開け放たれ、生徒の集団がなだれ込んできた。

「やっと起きたかトイフェル・シャオロン!!」

「あ゛ッ、言ってるそばから……」

「お前らは……!―――誰だっけ……!」

(あせ)るロボロとは対照的に呑気(のんき)にそう言うシャオロンに、(たま)らず吹き出してしまうアタシ。

そんなアタシに気付いた様子もなく、「テメェに拠点を破壊された被害者一同だよ!!」と言い返す生徒。

「忘れたとは言わせねぇぞ!!」とか言うてるけど……完全に忘れられてて草。←

「あん時はよくもやってくれたなぁ……!?!?」

ズイッと詰め寄ろうとする生徒たちに、アタシとトントンがシャオロンを(かば)うように前に出る。

「おい、やめろや。ここ医務室やぞ」

「そーんなにケンカしたいなら、アタシが相手したるで♪」

「うわッ、シュピーゲルの……!!」

アタシが“5(ヘー)”であることを知っているからか、生徒たちはギョッと(おび)えたように後退(あとずさ)った。

そんなアタシたちをよそに、シャオロンはその生徒たちに向けてゆっくりと口を開く。

「……あの、ごめ___」

結局その言葉は、生徒の1人に(さえぎ)られたのだが……アタシは、彼の言おうとしたことの意味がわからなかった(・・・・・・・・・・)

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空文 晴霧(プロフ) - 葵斗(別アカ)さん» ありがとうございます(*´˘`*) (3月25日 11時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
葵斗(別アカ) - 頑張れp(^-^)q (3月25日 11時) (レス) @page25 id: 8875507bce (このIDを非表示/違反報告)
空文 晴霧(プロフ) - 葵斗さん» コメントありがとうございます! 頑張って書き続けていきますので、応援お願いします(*´▽`*) (3月15日 18時) (レス) id: d259bd7f79 (このIDを非表示/違反報告)
葵斗 - 遂に18まできたのか…応援しています、執筆頑張って下さい!!! (3月15日 18時) (レス) id: 6f83c28ab3 (このIDを非表示/違反報告)
空文 晴霧(プロフ) - ユノンさん» ありがとうございます! マイペースな更新にはなってしまうかと思いますが、気長に見守ってやってください☺️ (1月5日 13時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:空文 晴霧 | 作成日時:2023年10月22日 18時

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