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第711話🦇隠した真意 ページ43

*ミラ side*

「話は聞かせてもらった」

ブルシェンコ先生が入室すると、シャオロンたちは「ゲッ……!」とあからさまな反応を見せた。

その反応に呆れつつ、ブルシェンコ先生はシチロウ先生の魔植物に捕まって逃げれなくなったみんなに問いかける。

「お前たち……バラム先生に口止めをしていたらしいな。こんな重大な事態をなぜ隠そうとした? また私に怒られるとでも思ったのか?」

「……そういう、わけじゃ……」

歯切れ悪そうに答えるシャオロンに、シチロウ先生が何やら耳打ちする。

それを受けた彼は、他のみんなと顔を見合わせ頷き……ブルシェンコ先生に向かってこう告げた。

「……先生、もう俺らに回復魔術使わなくていいです!」

これには、アタシもブルシェンコ先生も意表を突かれてしまって。

「えーっとぉ……??」

「どういう意味だ……?」

疑問符を漏らすアタシと先生に答えるように、みんなが口々に言い出す。

「オレら今までもちょいちょい怪我作ってきてたじゃないスか……」

「そのたび先生治してくれたけど、いい加減ケジメつけよかって……」

「全部僕らの自業自得ですから……!」

ゾム、ウツ、トントンの言葉を聞き、ブルシェンコ先生は「なるほど、そういうことか……」と納得したように呟いた。

「……確かに、お前たちは痛みを軽んじた行動をとりすぎている。特にトイフェル! お前は何かと自爆特攻しすぎだ」

指摘されてギクリとするシャオロンにうんうんと頷いていると、ブルシェンコ先生に横目でジロリと睨まれる。

「一番ひどいのはお前だぞ、シュピーゲル」

「えぇ〜? 心外やわぁ」

軽く流すアタシに呆れたように溜め息をつきつつ、ブルシェンコ先生は改めてシャオロンたちに向き直る。

「今後も自分の命を粗末にし続けるのであれば……私は、我々師団(お前たち)の活動を応援できない」

先生なりに真剣にアタシたちを想ってくれていることがわかったので、茶化すこと無く黙って耳を傾ける。

「……だが」

ポツリとそう続けたかと思うと―――ブルシェンコ先生は、家系能力でみんなの怪我を治してやった。

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空文 晴霧(プロフ) - バー子さん» こちらこそ、読んでいただきありがとうございます!! これからも頑張ります(*´∀`*) (2023年2月13日 21時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
バー子 - 面白いお話、いつもありがとうございます!!応援してます!! (2023年2月13日 21時) (レス) @page12 id: ca2116eb16 (このIDを非表示/違反報告)
空文 晴霧(プロフ) - AYMさん» コメントありがとうございます!! サバト編、ぜひお楽しみください( *¯ ꒳¯*) 11巻のutくん活躍シーンも私なりに描かせてもらってるので、いずれお目見えするのが楽しみです(´∀`) (2023年2月4日 17時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
AYM - 続編(15)おめでとうございます!!ミラちゃんいいですねえ!好き(告白)サバト編だから、あのemさんが見れるのか!wktkてか、そろそろで11巻のut活躍回が来るがミラちゃんは見るのかな?見たら大興奮だろうなぁ、これからも無理せず頑張ってください!!応援してます! (2023年2月4日 14時) (レス) @page1 id: 48240d13f1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:空文 晴霧 | 作成日時:2023年2月3日 21時

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