検索窓
今日:1 hit、昨日:11 hit、合計:30,208 hit

第578話🦇理想の姿 ページ6

*ミラ side*

新学期2日目―――アタシたちD組は、魔生物の授業の真っ最中だった。

「うーわ、復活しとるやん……」

(すみ)のほうに置いてあった自分の花の様子を見に行ったアタシは、独り苦笑いをこぼしていた。

以前――咲かせたばかりの時にゾムが壊してくれたあの白い鳥籠(とりかご)が、憎らしくも復活して黒い鏡を囲んでいたのだ。

「……………」

ホンマ……自分の“運命”を見せつけられとる感じがして、嫌になる。さっさと枯れへんかな、この花___。

スージー先生にはとても聞かせられないようなことを内心で思っていると、不意にアタシの花へ向かって“何か”が迫ってきた。

「えッ」

その“何か”は、アタシの花に激突し……そして、あの白い鳥籠(とりかご)だけを粉々に破壊したのだ。

「うわーーーッ!!! すまんミラッ!!」

慌ててこちらに駆け寄ってきたのはシャオロンで、それと同時にアタシの花の一部を壊した正体は彼の花であることがわかった。

いや……改めて見ると何やねん、コイツの花。クソかわいい顔してクソ害悪行為しかやらんとこが最高におもろいわwww

今回も、たまたま放った拳がアタシの花に命中したんやろうけど……むしろその行為に、アタシの心は救われた。

まぁ……今アタシに向かって必死に謝り倒しとるシャオロン(このバカ)は、そんなこと気付いてへんのやろうけどな。

「ホ、ホンマにごめんッ!! 悪気は無かったんや! ただ、ちょっと考え事してる間に花が暴れ散らしてて……」

「ええってええって。やっぱアタシ的にはこっちのほうが好みやし! むしろありがとうな、シャオロン」

ニヒッと笑ってやると、シャオロンは少し安心したように表情を和らげた。

「お、おう…お前がええならええんやけど……」

「それよりシャオさん、アンタの花めっちゃ荒ぶってまっせ?」

「あ゛ッ!?!?」

周りの生徒たちに殴りかかるシャオロン花だったが、スージー先生がその拳を植物で受け止めて事無きを得るのだった。

第579話🦇お悩みシャオロンくん→←第577話🦇A.理由なんて要らない



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (53 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
79人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

空文 晴霧(プロフ) - AYMさん» そうなんですよ、まだ彼の“本当に選んだ道”を知らないんですよね彼女は…! ぜひ楽しみにしててください(*´∀`*) (2022年12月29日 2時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
空文 晴霧(プロフ) - 白黒ぐも。さん» 最高の褒め言葉ですありがとうございます…!! うちの子を好きになってもらえて何よりです(*´ー`*) マイペースな更新にはなりますが、応援よろしくお願いします! (2022年12月29日 2時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)
AYM - グッ、、やべえ、この後が楽しみすぎるッ!!きっとだけど、ミラさんはciの本当を知らないと思うけど、あれを知ったらどうなるんだろうか、、、めっちゃ、ゾクゾクしてきた!!!ほんと大好きです!更新無理せず頑張ってください!! (2022年12月28日 21時) (レス) @page47 id: 48240d13f1 (このIDを非表示/違反報告)
白黒ぐも。(プロフ) - 気持ち悪いくらい読みやすくて素敵な小説……!!そしてミラちゃんが魅力的……!!応援させていただきますッッ(吐血) (2022年12月22日 15時) (レス) @page35 id: 2ce3047e1b (このIDを非表示/違反報告)
空文 晴霧(プロフ) - 瀬羅さん» 今後もうちの子は、どんどんいろんなキャラを堕としていくことでしょう…楽しみにしてください( *¯ ꒳¯*) (2022年12月20日 0時) (レス) id: 623713d1fa (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:空文 晴霧 | 作成日時:2022年12月3日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。