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「んふっ･･･ふうっ･･･くるしっ･･･んんうっ･･･。」
俺は息継ぎも儘ならなくて、苦しくて思わず声を上げた。
「あ。」
すると、気付いたのか岸君がぱっと俺から離れた。
すっかりと身体から力の抜けた俺は、ソファの背にぐったりと凭れ掛かった。
「はっ･･･はあっ･･･ん･･･。」
「あ、大丈夫か？」
上がった息を整えるようにして目を閉じれば、心配そうな岸君の声。
「はあっ･･･だいじょ、ぶ･･･。」
なんて、ちょっと酸欠状態で全然大丈夫じゃ無いんだけど。
一体何が起こったんだろう？俺は一体何をしてたんだろう。
そんな事をぐるぐると考えていた。
ふと、目尻に触れる感触で目を開ければ、心配そうな岸君の顔。
俺は苦しくてちょっと涙目になってたみたいで。
「ごめん･･･。」
「･･･ううん。」
岸君がすまなそうに謝るから、何だかちょっと切なくなった。
そしたら岸君が頬を優しく撫でて、その大きな手がまるで俺を慰めているみたい。
その内俺の呼吸も落ち着いてきて。
「落ち着いたか？」
「あ、うん。」
そう言って岸君が俺の頭をポンポンとした。
「なんか、暑くなってきたな。あ、アイス食べっか。」
ちょっと気まずい時間が流れてから、空気を換えるように岸君がそう言って。
「あ、食べるっ。」
俺もそれに乗っかれば、岸君が立ち上がってキッチンに向かって行った。
「はあっ･･･。」
俺は熱くなっている自分の頬を両手で押さえる。
まだドキドキと早い鼓動を感じていた。
俺･･･岸君と･･･。
岸君てこんな風にキスするんだ。
何か、滅茶苦茶気持ち良かった･･･。
でも、何で？何で岸君は俺なんかに？
あれかな？キスシーンの話なんかしてたから、偶々そう言う雰囲気になっちゃったとか？
岸君て何か雰囲気に流されそうなタイプだもんね。
え？俺がそう言う雰囲気にしたって事？
いやいやいや･･･。
「はい。」
「あ、ありがと。」
するとアイスを持った岸君が戻ってきて。
「いただきます。」
二人でそう言ってアイスを食べ始めた。
そのまま二人で暫く無言のままアイスを食べて。
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弥勒(プロフ) - ちゃ・むさん» 弥勒の作品を読んで頂き有難う御座います。『Shape of love』は今迄と違う設定で受け入れられるか不安でしたが、気に入って頂けたようでホッとしました。続編も考えていたので書いてみようかと･･･。ただリクエストが溜まっているので気長にお待ち頂ければ幸いです。 (2022年7月28日 0時) (
レス) id: 12c1df49ab (このIDを非表示/違反報告)
ちゃ・む(プロフ) - 初めまして！いつも楽しく短編集全て拝見させて頂いています。Shape of loveの設定・お話が好きなので2人のその後が読みたいです…！お忙しいとは思いますがタイミングがあれば是非検討していただけると嬉しいです！今後も応援しております！ (2022年7月21日 23時) (レス) @page19 id: 951fa2cf1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：弥勒
| 作成日時：2022年7月3日 0時
