Home Sweet Home ３５ (ページ35)

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「あのさ、もう一つストレス無くなるような効果が期待出来るのあるんだけど･･･。」

「え？どんなん？」

俺の言葉に興味があるようで顔を上げた瞳はキラキラしていて。

「えっとね、それは･･･。」

見つめてくる廉にちょっと顔を近付けてみる。

でも、距離感お馬鹿な廉は避けようともせずに。

「キス、が良いんだって。」

「キス？」

「うん、キス。」

にっこり笑って答えてやる。

キスにもハグと同じような効果があるらしい。

「は？キスって、エグッ！阿保か！そんなんする訳無いやろ！？」

漸く理解したらしい廉が真っ赤になって、でっかい声を出して腕の中からバタバタと逃げようとするのを押さえ込んで。

「何でよ？別に男同士でキスなんて、皆ふざけてした事くらいあるだろ？廉だってさ。」

「そりゃあ、無い事は無いけど･･･。」

「あるんだ･･･。」

自分で訊いた事なのに、その事実を知って落ち込んでしまう。

「え？誰としたの？俺の知ってる奴？」

「え？えっと顕嵐(阿部)とか･･･？」

「ああ、あいつか。」

廉が東京でJr.の頃にずっと仲良くしてた奴だな。

確かあいつ、岸君とも雑誌の撮影か何かでもキスしてたよね？

それに週刊誌で見たけど、あいつには彼女居た筈だし･･･。(廉の彼女と間違えられて迷惑してたっけ)

それなら廉に特別な感情持ってたりしないよな？

「だったら、男とキスした事あるなら、俺とだって別にしたって平気だろ？」

「ええ？それは、何かちょっと･･･。」

思いっきり顔を顰めたりして。

何だよ、そんなに俺とキスすんのが嫌なのか？

でも、ここまで来たら絶対に廉とキスしてやるんだ。

恋人にはなれないけど･･･ふざけてキスする位･･･神様だって許してくれるよね？

下心丸出しで廉には悪いけど、こんなチャンス、絶対に逃がす訳にはいかないから。

「ほら、癒されたいんだろ？ハグよりは効果あるかもだし。岸君だって今は居ないんだしさ。ね？ほら、おいで？ほらほら。」

「いや、でも･･･それはちょっと･･･。」

それでも俺とキスするのを物凄く躊躇っていて。

そんなに俺とするのが嫌なんだろうか。

それはそれでまたショック･･･。

「何だよ･･･俺とキスすんの･･･そんなに嫌？」

廉の態度に何だか悲しくなった俺は、ちょっと泣きそうになってたかも。

躊躇う理由がどうしても知りたくなって。