Home Sweet Home ３５ (ページ26)

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１　I have to be you.（しょうれん）ページ26

紫耀side.

「･･･なあ･･･ほんまに俺でええの？」

抱き締めたままで顔は見えないが、腕の中で急に不安そうな廉の声。

ずっと大好きだった廉と漸く恋人になれて。

俺にしては珍しく、結構長い時間を掛けて口説き落としたんだよな。

だって廉ってば、俺が何度告白しても駄目だって断るから。

それでも俺は廉の事が好きで、どうしても諦められなくて。

だから何度も何度も廉に告白し捲ったんだ。

その度に断られて･･･。

でもさ、廉って俺の告白を断る割には何か嬉しそうだったんだよな。

だから俺ももしかしたらって諦めきれないで何度も告白し続けたんだ。

そして、漸く･･･。

漸く一週間前、廉が俺の告白にOKしてくれたんだ。

俺の告白に恥ずかしそうに真っ赤になって小さな声で「ええよ」って。

大好きだった廉が俺の恋人になってくれるって。

俺は嬉しさのあまり、廉を抱き上げてそのままくるくる回ってやったんだ。

廉は驚きと恐怖で下ろせって喚いてたけど。

そうしてやっと俺と廉は恋人に･･･。

恋人になった俺達は、少しでも時間があればデートを繰り返して。

短い時間でドライブしたり、食事に出掛けたり。

そして今日は二人共仕事が早く終わって、そのまま廉の部屋にお邪魔して。

二人でソファに座って、改めて恋人になれた喜びを分かち合って。

ぎゅっと抱き締め合ってお互いの体温を感じて･･･。

「廉が良いの。廉じゃなきゃダメ･･･廉は？」

言いながら廉の小さな背中を撫でる。

本当に廉は俺の事？

やっぱり何度も断られてたから、ちょっと自信が無くて。

本当に廉は俺の恋人になってくれたのかなって。

本当に俺で良かったのかなって。

どうしても不安になってしまうんだ。

「･･･ん･･･俺も･･･。」

そう言って俺を見上げた廉の澄んだ茶色の瞳が、うるうると揺れている。

そのまま目を離せないで見つめていると、ゆっくりと瞳が近付いて来る。

気付けば俺と廉の熱い唇同士が触れていた。

恋人になって初めての廉からのキス。

そうして触れては離れ、離れては触れ、お互いの熱を何度も分け合って。