１ Drive at night（紫耀･勇太） ページ28
紫耀side.
「神、この後何にも無いだろ？俺もだから久し振りにドライブ行こうぜ？」
「お、良いねえ。行っちゃう？」
仕事が少し早く上がった夜、自分の車で現場に来ていた俺は、久し振りに神を夜のドライブに誘った。
ドライブと言っても時間もある訳じゃ無いから、近場をちょっと車で流すだけなんだけど。
俺と神は同じグループのメンバーであり、親友とも呼べる仲だ。
俺達は趣味や好きなものが似ていて話も合って。
神と一緒に居ると時間を忘れて色んな事を話し込んでしまう程、楽しくて仕方ないんだ。
現場を出て暫く走った所でコンビニに寄って、飲み物やお菓子なんかを買ってまた車に乗り込んだ。
「はい、紫耀。」
「お、サンキュ。」
助手席に座った神はまるで俺の彼女みたいに甲斐甲斐しくて。
ペットボトルは蓋を開けて渡してくれるし、お菓子なんかもタイミングよく俺の口に放り込んでくれる。
マジで神が彼女だったら楽だろうなって考えた事もあるくらい。
神は優しいし、マメだし、趣味も話も合うし。
ほんと、一緒に居て黙っていても平気なくらい、気も遣わなくて良いし楽なんだもん。
神と付き合える子は幸せだろうなって。
そう言えば･･･。
「頑張ってるみたいだな、あいつ。岸君が言ってた。」
暫く車を走らせて、会話が途切れた頃に気になっていた事を呟いた。
「ああ、玄樹？うん。結構頻繁にSNS更新してるからね。」
ネットニュースでも色んな情報が上がってるしな。
やっぱり元King&Princeのメンバーって事で注目されてるみたいだ。
それが玄樹にとって良い事なのかどうか分からないけど。
「見てるんだ？」
「まあ、玄樹のだからね。」
神と玄樹は付き合っていて、Jr.の頃から恋人同士なんだ。
玄樹がグループを抜けて事務所を辞めた後も、その関係は続いているみたいなんだけど。
「会ったりしてんの？」
「うん･･･偶にだけど。アメリカに行ってる時もあるし、今は玄樹も忙しいから･･･。」
「そっか･･･。」
今はデビューに向けて色々忙しくしているらしい玄樹。
その様子は結構頻繁にSNSなんかで報告されているようだ。
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作者名：弥勒
| 作成日時：2021年11月6日 0時
