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「ん･･･ごめん･･･廉･･･。」
こんな事に廉の姿を利用して物凄い申し訳無い気持ちになりながら、それでもその誘惑に勝てなくて自分のに手を伸ばす。
「ん･･･ふっ･･･んんっ･･･。」
『好きぃっ･･･あっ･･･ゆっ、たあっ･･･。』
「廉･･･廉っ･･･あっ･･･。」
そして間もなくあっけなく俺は果てた。
「はあっ･･･。」
掌に広がった自分の白濁を見ながら、そして後に襲ってくる物凄い罪悪感。
俺はズリネタに廉を利用してしまった事に、深い反省と物凄くやるせない気持ちになった。
「おはよーござまーす。」
「岸君おそーい！ギリギリじゃん！」
「うっせーな、間に合ったんだから良いだろ？」
現場に着いて一番に海人に咎められて、イライラしながら答えてしまった。
だって、寝起きに
「あれ？岸君、何か疲れてる？」
「え？いや、大丈夫。全然平気だから。」
俺の顔を見た神宮寺が心配そうに言うから、何でも無い振りをした。
神宮寺は目敏いから、俺の様子に何か感じたのかも。
「優太ー、おはよー。」
そして俺を見つければいつものようにぎゅうっと抱き締めてくる奴。
これはもう俺達二人のルーティンみたいになってるからさ。
「あ、おはよ･･･廉･･･。」
ちょっと気まずさを感じながらもいつもの様に抱き締め返して、背中をポンポンと叩く。
「･･･優太？」
一瞬、廉が顔を顰めた。
「優太、ちょっと。」
「え？おお･･･。」
そのまま廉に手を繋いで引っ張られ楽屋から連れ出された。
控室を出て廊下を歩き、廉が辺りを見回して開いていた部屋に押し込まれた。
「優太？」
「お？おお、何？」
ドアを閉めた途端に俺に詰め寄ってくる廉。
「あのさ･･･やっぱり･･･気持ち悪い？俺の事･･･。」
きゅっと眉毛を下げて悲しげな瞳で訊いてくる。
「え？気持ち悪い？」
「だって昨日･･･俺等があんな事言ったから･･･。」
「あんな事？･･･ああ･･･あれか･･･。」
実は昨日、聞かされたんだよな。
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作者名：弥勒
| 作成日時：2021年11月6日 0時
