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それに、彼女ならきっと紫耀を幸せにする事が出来るやろうから。
俺には出来んかった普通の幸せを、彼女は紫耀に与えてやれる。
せやから、俺は二人の事を祝福しようと思っとった。
心からの祝福にはまだちょっと時間が必要やったけど。
だけど、そんな彼女にも秘密があった。
それは･･･俺と紫耀が恋人だったと知っていた事。
紫耀は彼女に俺等の関係が知られているとは思ってなかったみたいやけど。
彼女は･･･その事を知っていたんや。
俺を見る彼女は、いつも最初は少し複雑そうな顔をして。
でも、それを知っていて紫耀の全てを受け入れて。
それでも紫耀の傍におってくれたんや。
だから、彼女がおれば紫耀は大丈夫やって。
･･･そう思っとったのに。
そんな彼女が死んでしまった。
ずっと紫耀を支えていた彼女がおらんようになってしまった。
これから紫耀はどうなるんやろう。
今は精神的にかなり不安定やし、変な気を起こさんよう誰かが傍にずっと付いていてやった方が･･･。
でもそれは俺や無い･･･俺なんかではあかん。
それじゃああの頃と同じや･･･また同じ事を繰り返すだけ。
縋るように俺を見てくる紫耀に俺は何にもしてやれん。
その顔をまともに見る事さえ儘ならんのに。
だって、自分の中で抑えていた感情が破裂してしまいそう。
あの日、俺等が別れを決めた日。
この気持ちは無くしてしまわなと思っとった。
でも、自分では無くしたつもりでいても、それはふとした瞬間に簡単に蘇って。
俺はまた慌てて自分の気持ちに蓋をするんや。
そんな事を何度も繰り返して。
そして漸く自分の心にも落ち着きを取り戻そうとしていた矢先の事。
何で？何で今なん？
また俺の心が揺さ振られてしまう。
折角忘れられそうやったのに、どうしてまた俺に思い出させるような事･･･。
これまでもそんな気持ちを知ってか知らずか、俺を頼ろうとしてきた紫耀。
どんなに紫耀を寄せ付けないようにしても、心が弱る度に隙を見ては俺の所にやって来るんや。
彼女がおるのに、俺の所へ来ては何か言いた気に見つめてきて。
そして触れそうになるその手を無視して俺は紫耀から離れて行った。
もう昔とは違うんやから、恋人やった頃とは違うんやから。
若過ぎて怖いもの知らずやったあの頃とは･･･。
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弥勒(プロフ) - 茉莉さん» 弥勒の作品を読んで頂き有難う御座います！好きと言って頂けて嬉しいです！誰もが自由に恋愛や結婚出来るって凄い事ですよね？結婚相手を自分で決められない、本当に好きな人じゃない、顔も知らない、子供なのに結婚させられる事も普通にあるこの世界で。 (2021年3月27日 0時) (
レス) id: e908e2e26e (このIDを非表示/違反報告)
茉莉(プロフ) - はじめまして。初コメントします。弥勒さんのしょうれんが好きです。作品一気に読みました。この24のI live with youは特に好きです。お話のしょうれんのようなカップルがもっと住みやすい国になってほしいなあって私はストレートですが（笑）心から思います。 (2021年3月25日 22時) (レス) id: 39682e441e (このIDを非表示/違反報告)
弥勒(プロフ) - 猫髭さん» いつも弥勒の作品を読んで頂き有難う御座います！好きと言って頂けて嬉しい･･･。(#^^#)めちゃめちゃ励みになります。最近バタバタしていて中々毎日更新するのは難しいのですが、これからも頑張ってUPしていきます！ (2021年3月8日 0時) (レス) id: e908e2e26e (このIDを非表示/違反報告)
猫髭(プロフ) - 更新楽しみにしてました！弥勒さんの書く小説やっぱりすごい好きです。次の更新楽しみに待ってます！ (2021年3月6日 21時) (レス) id: 6dffadf1a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：弥勒
| 作成日時：2021年3月6日 0時
