Home Sweet Home ２３ (ページ6)

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１　Key of Heart（しょうれん）ページ6

紫耀side.

「え？何で？」

何で家に居ないの？

折角ご飯作ってあげようと思って、色々買って来たのに。

マネージャーに訊いたら、仕事はトラブルでも無ければ、もう終わってるって言ってたのに。

それなのに、インターホンを何度押しても反応無くて。

エントランスの前で、待ちぼうけを食らってる、今の俺･･･。

でも、いつまでも此処に居ると、不審者かと思われちゃいそうで。

マンションの入り口が見える、近くの公園のベンチに座って待つ事に。

俺はファンに気付かれないように、キャップを深く被った。

「はあっ･･･いつ帰ってくるんだろ･･･。」

今日は俺の仕事が早く終わって、あいつも早く終わるって聞いてたから。

久し振りに二人でゆっくり出来ると思って、マンションまでやって来たのに。

外食だと人目も気になるし、イチャイチャも出来ないし。

折角だから、あいつに温かいご飯、作ってあげようと思ってたのに･･･。

でもまあ、この仕事に《絶対》は無いから。

きっと、トラブルなんかで仕事が押しているんだろう。

そう思って、待つ事約一時間･･･。

すると、マンションの前に、一台のタクシーが停まった。

中から降りてくるのは、見覚えのあるシルエット。

「廉！」

「は？何でおるん？」

俺を見つけた廉が、ちょっと驚いて、そして、呆れてる。

「遅かったね？ご飯作りに来たよ。家入れて？」

「もう、ほんまにお前は･･･。」

あ、今ちょっとだけ口角上がった？

少しでも、嬉しいって思ってくれた？

「お前なあ、来る時は先に連絡しろ言うてるやろ？大体、俺が飯食うてもうてたらどうするつもりやったん？」

「だって、ちょっとでも早く廉に会いたかったんだもん。ご飯食べちゃってたら･･･それは仕方ないから、明日のご飯にするもん。」

こんな風に、いっつも廉に怒られる。

来る前に、連絡入れるようにしろって言われて。

だって、面倒臭いんだもん、一々連絡入れるの。

それよりも、早く廉の家に行きたいんだもん。

居なかったら･･･待ってれば良いやって感じで。

「どうやって来たん？」

「あ、タクシーで。」

エントランスを抜けて、二人でエレベーターに乗り込んだ。

「どんだけ待ってたんよ？」

動き出したエレベーターの中で、廉に訊かれて。

「えっと･･･一時間くらい？」

「はあ？一時間？」

すると廉はまた呆れたような顔をして、そして、困った顔をした。