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今度は廉も親の転勤で東京に引っ越す事になって。
一度離れたのにまた同じ場所で活動する事になったんだ。
もうこれだけで運命的じゃない？
そして2015年6月に《テレビ朝日･六本木ヒルズ 夏祭り SUMMER STATION》の公式応援サポーターとして、期間限定ユニット《Mr.King vs Mr.Prince》が結成されて。
俺達は六人で活動する事になった。
それ以降もそのままグループで活動する事になって、皆と一緒に居られて俺は凄く嬉しくて、凄く幸せだったんだ。
だけど、その幸せは長く続かなかった。
2016年に紫耀が《ジャニーズ･フューチャー･ワールド from帝劇to博多》で福岡･博多座最年少座長を務めた頃。
紫耀はジャニーさんからも認められて確実に実績を積んでいた。
廉が変わってしまったのはその頃。
あんなに紫耀にベタベタとくっ付いていたのに、段々余所余所しくなっていって。
そしてとうとう紫耀と口を利かなくなってしまった。
仕事でも必要最低限の事しか紫耀と喋らなくなって、ずっと紫耀の事を無視してたんだ。
紫耀も何で廉がそうなったのか分からなくて戸惑ってたし。
その内仕事の事で話し掛けても無視されて。
仕事中にも笑えなくなっている廉に、紫耀もイライラしてる事もあったみたい。
《しょうれんの氷河期》とファンから言われていたその時期。
廉はその頃の事を「思春期だった、紫耀に嫉妬してた」って雑誌で答えてたけど。
ただ、多分･･･ただ俺の勘だけどね？
廉はその頃紫耀への気持ちに戸惑っていたんだと思う。
多分廉は、その頃紫耀への自分の気持ちに気付いたんだろうなって。
友情でも兄弟感情でも無いその想いを。
そしてその想いを持て余して。
誰にも話せず、どうする事も出来ずに一人で苦しんでいたんだろう。
俺だってそんな二人の間でどうして良いのか分からなかった。
ただ二人が離れてしまわないよう、必死に間を繋いでいただけ。
いつかきっと、元の様な二人に戻る筈。
ただそれだけを信じて。
雑誌の撮影なんかでカメラマンさんに要求されるんだよね。
「しょうれんで仲良く手を繋いで」とかさ、やたらと二人をくっ付けたがるの。
昔だったらそれくらい平気でやってたのに。
仕事なのにその要求に応えようとしなかった廉。
いや、どうして良いのか分からず戸惑っていただけなのかな？
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作者名：弥勒
| 作成日時：2021年2月13日 0時
