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だって、何か酷い事でも言われたらショックやもん。
俺の事を嫌いになったとかさ、顔も見たくないとかさ。
だって実際全然目も合わしてくれんのやし。
「や、ええわ。直接自分で訊く。」
「そう？じゃあ、頑張ってね？早く仲直りしなよ？」
一番年下の海人に励まされた。
まどろっこしくて面倒臭い事は嫌いやから。
せやったら直接自分で訊いてもうた方が楽やなって思って。
「紫耀。」
仕事が終わった所で直ぐ様紫耀に声を掛けた。
すると紫耀は俺をチラと見て、黙ったままやったけど俺の話は聞いてくれるみたい。
「ちょっと話あるんやけど。付き合ってくれる？」
紫耀は大きな溜息を一つ。
「･･･分かった。」
めちゃめちゃ勇気を出して声を掛けたら、その態度には引っ掛かったけど、断られて帰ったりされんくてほっとした。
二人共夕飯用の弁当も食べていたし、外でする話でも無いかと思って。
それで取り敢えず俺の部屋で話す事にした。
「話って？」
部屋に着くなりそう言って。
「ちょっと待ってよ。なんか飲み物持って来るし。」
そう言ってソファに座って待ってて貰う事に。
紫耀は早く話を終わらせたいみたいやけど、正直俺にはいきなり本題はちょっと気まずい。
飲み物の準備をしながら俺はどうやって話そうか考えていた。
「ごめん、大したもんなかったわ。」
俺はペットボトルのお茶と買い置きしてあったお菓子をテーブルに置いた。
前みたいに紫耀の隣に座るのは緊張するから、俺はテーブルを挟んで床に座った。
お茶を一口飲んで気持ちを落ち着かせる。
「あんな、話、なんやけど･･･。」
すると紫耀もちょっと身構えた。
「紫耀、何かずっと俺に怒っとる？俺、紫耀に何かした？」
「え？」
俺の言葉に紫耀はちょっと驚いたみたいやった。
「だって、ずっと俺の事避けとるやろ？口も利いてくれんし、俺の傍にも寄って来んやん。だから、何か俺が紫耀を怒らせるような事したんかなって。」
「あ、や･･･。」
すると気まずそうな顔をして。
ああ、やっぱり。
何か俺が紫耀の事を怒らせるような事をしたんや。
「その･･･ごめんな？俺って鈍いからさ。気付かん内に紫耀の事怒らせるような事したんやな？ほんま、ごめん。」
何かは分からんけど俺が紫耀を怒らせたんやろうし、兎に角謝ってみた。
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作者名：弥勒
| 作成日時：2021年2月13日 0時
