３ ページ48
「廉、ちょっと良い？」
「･･･何？忙しいんやけど。」
そんな事言って、スマホを弄ってるだけなのに。
相当臍曲げちゃってるな、こりゃあ。
「ごめんね？ちょっとだけ俺に時間頂戴？」
廉の隣に座って話す体勢を作る。
俺の方には見向きもしないで視線はスマホのまま。
でもちゃんと話は聞いてくれるみたい。
「あのね、この前の雑誌の事なんだけど･･･。」
「何の事や？俺には関係無いやろ。」
完全に拗ねちゃってるなぁ･･･まだ何にも言ってないのに。
「あー、ごめんね？そんな怒るとは思わなくて。」
「別に怒ってんから。俺には関係無いもん。」
そっか･･･、怒ってるんじゃなくて寂しいのかな？
「あのさ、《シンメ》とかって俺よく分かんなくて･･･。」
「《シンメ》は海人って言うてたやん。」
やっぱりそれが引っ掛かってんだな。
「《シンメ》ってさ、歌う時だけだろ？廉はそういうのじゃ無いからさ。」
「そういうのじゃ無いって･･･俺やと一緒に歌う相手にもならんって事？」
やっと俺の方を向いたと思った廉は、今にも泣きそうな顔をしてて。
「ああ、違う違うっ、そう言う意味じゃなくて。」
俺って頭悪いから上手く説明出来ないんだよな。
「えっとさ･･･上手く言えないんだけど･･･。」
廉の小さな肩を掴んでその顔を覗き込む。
大きな茶色の瞳がゆらゆら揺れて綺麗だった。
「廉とはさ･･･歌うだけの関係に収まらないっていうか･･･。」
「･･･どういう意味？」
そうだよな･･･それだけじゃ意味分かんないよな。
「廉は俺にとって特別な存在だから。」
「特別？･･･ってどんなん？」
こういう時、ほんと、何で廉には伝わらないんだろう。
いつもは何だって俺の言う事理解してくれるのに。
「廉は俺にとって大切な人だから。だって･･･。」
「だって･･･？」
いや、本当は分かってるのに、ただ言葉にして欲しいだけなのかな。
「廉は俺の《恋人》だから。他の誰にも代えられない、たった一人の大切な人だから。」
すると、今まで泣きそうだったのに瞳がすっと細められて。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 609人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「平野紫耀」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
李 - 弥勒さん» はいっ！！ (2020年10月1日 13時) (
レス) id: 73a43b40ce (このIDを非表示/違反報告)
弥勒(プロフ) - 李さん» 『ベストジーニスト』もあるし、『国宝級イケメン』も１番になって国民的イケメンに廉君がなる事を祈りましょう。!(^^)! (2020年10月1日 1時) (レス) id: 5f9a248b81 (このIDを非表示/違反報告)
李 - 廉に投票してきました〜！ (2020年9月30日 12時) (レス) id: 73a43b40ce (このIDを非表示/違反報告)
李 - 弥勒さん» そうですね！笑 (2020年9月25日 10時) (レス) id: 73a43b40ce (このIDを非表示/違反報告)
弥勒(プロフ) - 李さん» きっと『メンバー内恋愛禁止』を守ってるんでしょう。二人とも真面目だから。(^^; (2020年9月25日 0時) (レス) id: 5f9a248b81 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：弥勒
| 作成日時：2020年9月22日 0時
