花火 ページ1
.
仮免試験を終えて、明日から新学期が始まる。
轟くんと爆豪くんは残念ながら仮免を取れなかったが、残る19人は無事合格。
今日は夏休み最終日ということもあって寮全体にお祝いムードが漂っていた。
「夏休み最後って言ってもずっとみんなと一緒にいるからあんま実感ないや」
『わかるわかる。学校近すぎて頑張って起きなきゃって気持ちにもならないよね〜』
「そんなこと言って寝坊したらダメよ？」
「Aって案外朝弱いよね」
だらだらと共有スペースで駄弁る。
みんなもわたしと同じように部屋に戻ったら夏休みが終わっちゃう気がしているのか、なんとなく共有スペースに留まっている。
『耳郎ちゃんモニコよろしく』
「ゼッタイ嫌」
髪をいじる耳郎ちゃんの肩を叩いたら思い切り払われてしまった。
じゃあ梅雨ちゃんね、と声をかけたら良いとも悪いとも言わずニコニコと笑顔を向けられた。
そういう反応されると罪悪感があるから困る。
ちゃんと自分で起きれるように頑張らなきゃ。
梅雨ちゃんにそう伝えると耳郎ちゃんに笑われてしまった。
「3人は聞いた？今夜みんなで花火しよーって」
会話を遮ってそう言ったのはひょこっと後ろから顔を出したお茶子ちゃん。
わたし達は顔を見合わせてぶんぶんと首を振る。
さっき三奈ちゃん達が言ってたんよ、とお茶子ちゃんは笑顔で続ける。
「せっかくみんな一緒にいるんやし、思い出作りしようぜ！」
彼女はニカッと眩しく笑って拳を突き出す。応えるようにわたしも笑って、拳をぶつけた。
.
先生の許可は取っているらしい。
ちゃんと外出届けを出して花火を買ってきた芦戸さんたちと一緒に相澤先生とオールマイトが寮に来たのは話を聞いてすぐだった。
さすがに子供だけで火を使わせるのは良くないだろう、とのこと。
個性の延長のようなものだし仮免は持っているから大丈夫じゃないかと思った。
でも実際は、そわそわしてるオールマイトが理由かもしれない。もちろん相澤先生の顔は死んでる。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 862人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
有紀(プロフ) - 瑞穂さん» こちらこそ読んでくださってありがとうございます！気長にお待ちくだされば幸いです◎ (2020年4月29日 22時) (
レス) id: a38a24a1c3 (このIDを非表示/違反報告)
瑞穂(プロフ) - 続編ありがとうございます!続き楽しみにしてます!! (2020年4月26日 13時) (レス) id: e180184c40 (このIDを非表示/違反報告)
有紀(プロフ) - かぼさん» コメントありがとうございます！続編でもよろしくお願いします◎ (2020年4月20日 22時) (レス) id: a38a24a1c3 (このIDを非表示/違反報告)
かぼ(プロフ) - 続編嬉しいです！！これからも楽しみにしてます(*´∇｀*) (2020年4月19日 23時) (レス) id: 5ac4123fb5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：有紀 | 作成日時：2020年4月17日 0時
