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『いや、しぬ……むり、しぬ』
昨日の方が何倍もマシだった。
ほとんどずっと個性の使いっぱなし。
周りを気にかける余裕もまったくなかったけれど、終わってから見てみればみんな同じように倒れ込んでいた。
あの爆豪くんすらしんどそうである。
恐るべし雄英高校。
「鏡見さんお疲れ様…すぐ移動みたいだけど大丈夫？」
『おつかれ緑谷くん……ちょっとだいじょばないかな……』
未だ大の字で寝転がる(女子力皆無の)わたしを心配そうに覗き込む緑谷くん。
逆光のせいか割増でかっこいい気がする。
お茶子ちゃんごめんね。
みんなちらほらと立ち上がっているみたいだ。
わたしはまだ体を起こす気にもなれないっていうのに。
『わたしが勝手に怒られるから先行ってなよ』
「ええ！？そういうわけにはいかないでしょ……まして女の子をひとり放っておくなんて……」
『緑谷くんは紳士だねぇ』
緑谷くんはあわあわと顔を赤くして慌て出した。こんなに耐性がないのも面白い。
……って面白かったらダメなのだけど。
彼をあんまり困らせても悪いし、そろそろ動こう。会話のおかげでだいぶ良くなった気がする。
『ごめんごめん。ありがとね、行こ』
よいしょ、と歳不相応の声を出してのろのろと立ち上がる。
爆豪くんとの特訓で分かったのだけど、どうも体の何かしらが鏡の元になっているらしいわたしの個性は使いすぎると貧血のような状態になるようだ。
キャパオーバーの症状もそれなりに重い。
たぶん、戦うたびに動けなくなるわたしを見ていた相澤先生だから、継続時間の上昇も課題のひとつとしたのだろう。
『ご飯なんだろうね？ラーメンがいいなぁ』
「合宿でラーメンはあり得ないと思うよ……」
フラフラと歩くわたしの横で苦笑いをこぼす緑谷くん。
たぶん彼の方が何倍もキツい訓練をしていただろうにこの余裕があるのだからすごい。
合宿所にはもうみんな集まっていた。
もしかしなくてもわたしたちが最後だ。
「遅いぞ君たち！」
「ご、ごめんね飯田くん！」
『わたしが悪いから怒らないであげてよ』
飯田くんにふたりで頭を下げる。と、どこかから現れた先生方。
これから夕飯だ、とみんなそわそわしているみたい。
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有紀(プロフ) - 華蓮さん» ありがとうございます！ぜひお気軽にフォロリクしてあげてくださいませ◎ (2020年2月21日 20時) (
レス) id: a38a24a1c3 (このIDを非表示/違反報告)
華蓮(プロフ) - めっちゃ好きです！ちょー面白いです！ツイッター、ぜひ私も繋がらせてください！ (2020年2月17日 23時) (レス) id: 8e99dba7a3 (このIDを非表示/違反報告)
有紀(プロフ) - プルスウルトラさん» ありがとうございます！オチが見えてないので当分は書き続けそうです笑 (2020年2月17日 20時) (レス) id: a38a24a1c3 (このIDを非表示/違反報告)
プルスウルトラ - 凄い好きです、尊すぎて死にそうなくらいです、ずっと書いてて欲しいくらいです！ホント大好きです！頑張って下さい！ (2020年2月13日 22時) (レス) id: 387ceeb55f (このIDを非表示/違反報告)
有紀(プロフ) - まじま。さん» だれも構ってくれなくても作ろうと思っていたので暖かいお言葉がいただけて光栄です！最新ページをこそっと書き換えたので気が向いたらフォローしてやってください！ (2020年2月6日 0時) (レス) id: a38a24a1c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：有紀 | 作成日時：2020年1月23日 15時
