紅一点干物女の憂鬱 ２

覚悟【JK】 ページ37

　
じろっと睨まれて、口をつぐむ。
いつもふわふわなヒョンがこんな顔する時、僕はいつも敵わないから。


　
TH「傷つくのが怖いの？
Aの事が好きすぎて怖い？」
「…」
TH「かっこ悪いよジョングク。
お前がそんな風なら…」
「、ヒョン？」






　

TH「俺があの子、独り占めするから」

　







それだけ言うと、ヒョンは手分けしようと言って別の道を歩いて行ってしまった。


その後ろ姿を見てるうちに、


　


ああ、僕何してたんだろうって。
ほんと、かっこ悪い。
ヒョンの言う通りだ。




　

散々馬鹿みたいに1人で悩んでたくせに、ヒョンの言葉を聞いたら、ただひたすらに負けたくないって気持ちが湧いてきて。


局内を走り回った。

ヌナを探すことは僕の特技。



ああ、そうだったよ。




　


「あれ、ジョングクさん？」
「あ、お疲れ様です」

後ろから声をかけられて振り向くと美青年が一人。
この人ヌナと仲がいいセブチの…

「もしかしてA探してます？」
「！はい！」
「女の人とこの道を歩いて行きましたよ」
「っ、ありがとうございます！」


　









　


・




　





　









『ジョングク…？』

「ヌナ…」






やっと見つけた彼女の姿に、もうどうしようもなく気持ちが溢れて、その細い体を抱きしめた時やっと、覚悟を決めることができた。



　

　






　




　

僕はヌナの事が好きだ。


それは、メンバーとしてもあるけれど、
僕は、キム・Aを1人の女の人として愛してる。


　


でもこの気持ちは、まだ隠しておかなきゃいけない。

これからもきっと、彼女を思うばかりに辛い時があるけれど…

　
それを耐えぬく覚悟をしよう。

だって、どうしたって、
僕はヌナの傍にいたいのだから。









　

それに。


今はまだ弟でも、数年後はわからない。

　


ヌナの気持ちが変わるまで、一番近くで彼女を思い続けよう。
　

同じグループだからってこの気持ちを諦めるほど、僕は聞き分けが良くない。


　

　




　








無事にカムバックショーを終え、ヌナの部屋で仲直りをした。
色々あって疲れたのか、愛しい彼女は隣でスヤスヤと寝息を立てている。

　


「ヌナも、覚悟してくださいね」




僕に愛される覚悟を。


そんな事を思いながら、ベッドで眠るヌナの頰に唇を寄せたのだった。





　









▽▽▽▽

やっっとDNA編終わりです！
コメディなのにシリアス？書いてすみませんでした！泣

ことの発端→←偽り【JK】

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す