八十六話 ページ37
好きな人。
ソクジンさんがそんなことを言うとは思わなくて、驚いて彼の端正な横顔を見つめる。
『皇子のソクジンさんには、そういう人がいるんですか？』
JN「どう思う？」
『質問を質問で返すのは無しです！』
手でバッテンを作って睨むと、彼はなんだよそれ。と声をあげて笑った。
なんか、
ソクジンさんの笑顔を見ると嬉しくなるんだよなー。
JN「…いる」
『え、』
JN「でも、いろんな意味で叶わないから、どうしようって気はないよ」
『そう…なんですか。
えーでも、ソクジンさんになびかない人なんているんですか？』
そんな女がいるとしたら、多分そいつは頭が悪い。
皇子様で、こんなに美形で、性格だって…ちょっと意地悪な時もあるけど優しい人だ。
JN「こんな俺になびかない人だから、惹かれるのかもしれないね」
『へー。変なの』
JN「ね。俺もそう思うよ」
ふふっと笑うソクジンさんは、明るい話ではないのに、なんだか楽しそうで。
そんなにその人のことが好きなのかな？
叶わなくても？
でも、
恋ってそういうものか。
私も…
ジョングクのことを思い出して、でもすぐにあの偽ジョングクが出てきて心が乱された。
キョロキョロと辺りを見回して誰もいないことを確認する。
言うなって言われたけど、やっぱりソクジンさんには言うべきだよね。
『ソクジンさん、あの…』
JN「ん？」
『…
…
…なんでもないです』
私の馬鹿。
いくら約束したとは言え、あの男は敵なのに！
でも…、
敵だけど…、
あいつも約束破るような風には見えないんだよな。
JN「どうした？」
頭を抱えて、うぉぉお！と悩んでいると心配そうな顔をしたソクジンさんに覗き込まれた。
『…いえ』
まぁ、いい。
仙門に入れば、後は私があいつをずっと見張っていればいいだけのこと。
『ソクジンさん、私必ずあなた達を守りますからね』
JN「…うん。
ジョングクのことは、お前に任せるよ」
『え…？
それって』
JN「さ、そろそろ戻るとするよ。
俺は俺のやり方で、この国をもっと良い国にする」
立ち上がったソクジンさんは私に釣竿を渡すと、最後にもう一度私の頭を撫でて去っていった。
『…どうしろと…おっ』
竿がしなり反射的に引き上げると、ビチビチと跳ねる魚が一匹。
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ミロ(プロフ) - 1ちゃんさん» やったー！とっても嬉しいです！(*^^*)続きも更新頑張りますね！もう少しで公開できます！遅くなり申し訳ないです…！！ (2020年6月16日 12時) (
レス) id: 4091476ef1 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - あとさん» わぁ！それはすごく嬉しいご報告です！(*^^*)こちらこそ今までもお世話になっています！！世界観が好きと言ってもらえてとても安心しています。これからも仲良くしていただけるとうれしいです！コメントありがとうございました！(*^^*) (2020年6月16日 12時) (レス) id: 4091476ef1 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - よしほさん» 嬉しいです！続き頑張りますね！(*^^*)（返信してしまいました…！） (2020年6月16日 12時) (レス) id: 4091476ef1 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - てじそく.さん» てじそくさん…なんて嬉しいお言葉をくださるのですか！！（ ; ; ）本当に読んでいただきとても幸せです！これからも頑張ろうと思えます！！そうやって読んでもらえる話をこれからも増やせるように、頑張っていきますね！(*^▽^*) (2020年6月16日 12時) (レス) id: 4091476ef1 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - Caramelさん» ドラマ化！テンション上がっちゃいました(*^^*)そうなんですよー！通勤電車とかわりと本当に倒れそうになります(｀・ω・´)caramelさんもお体気をつけてくださいね！(*´∀｀*) (2020年6月16日 12時) (レス) id: 4091476ef1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミロ
| 作成日時：2020年5月15日 23時
