八十五話 ページ36
わかった。と頷いてくれたジミンに笑い返し、彼の家を後にする。
『…返しそびれてしまった』
ポケットに入れたまま持ってきてしまったあの家系図を手にとり、返しに戻ろうか少し考え…結局そのまま城へと歩き出した。
なんとなくこれは、私が見てはいけなかったもののような気がして、心の中でジミンに謝った。
『あ、ソクジンさん』
JN「A」
ジミンのことを報告しに行こうとソクジンさんの部屋に向かう途中で、城の中庭の大きな池で釣り糸を垂らす皇子様を見つけた。
『ここ釣れるんですか？』
JN「飼ってる鯉が釣れたり釣れなかったり」
『それ楽しいんですか？』
JN「考え事をする時なんかはちょうどいいんだよ」
『へー』
考え事をあまりしない私からするとソクジンさんの行為はよくわからなくて、気のない返事をしたのに気がついた彼がクスリと笑った。
池の前にあぐらをかき、その膝に頬杖をつきながら釣りをするこの人は、はたから見れば一国の王になるような人には見えなくて。
どこか親しみやすさのあるその姿に自分に近しい人間だと勘違いしてしまいそうになる。
『こうしてると、ソクジンさんも普通のお兄さんに見えますね』
JN「え？」
『近所に住んでるちょっとかっこいいオッパみたいな。
試験前に勉強を教えてもらうんです。
休憩中に一緒におやつ食べたりとかしてー』
うん、いいな。
そんで、テストでいい点とったらご褒美に遊園地とか連れてってくれるんだろうな。
問題が解けた時は、優しく頭を撫でてくれたりして…
『…あ』
JN「ん？」
びっくりした。
妄想が現実になった。
ふわふわと私の頭を撫でてくれるソクジンさんは、思い描いていた通りの優しい笑顔を浮かべていて。
その笑顔がちょっと、かっこよすぎて顔に熱が集まった。
JN「その、普通のお兄さんの俺は、
きっと今よりずっと自由なんだろうね」
『え？
あー、そうですよ。
ユンギさんと友達で、真面目だけどちょっと抜けてるナムジュンさんの世話をやいて』
JN「寝起きの悪いテヒョンを毎朝起こしに行く？」
『そうそう！
もっと冗談とか言う明るい人で、学校の後輩達からモテモテで』
JN「もてもて？」
『たくさん好かれるってことです』
JN「そっか。
その俺なら、本当に好きな人に想いを伝えられるのかな」
ぽちゃん。
池の鯉が跳ねた音がした。
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ミロ(プロフ) - 1ちゃんさん» やったー！とっても嬉しいです！(*^^*)続きも更新頑張りますね！もう少しで公開できます！遅くなり申し訳ないです…！！ (2020年6月16日 12時) (
レス) id: 4091476ef1 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - あとさん» わぁ！それはすごく嬉しいご報告です！(*^^*)こちらこそ今までもお世話になっています！！世界観が好きと言ってもらえてとても安心しています。これからも仲良くしていただけるとうれしいです！コメントありがとうございました！(*^^*) (2020年6月16日 12時) (レス) id: 4091476ef1 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - よしほさん» 嬉しいです！続き頑張りますね！(*^^*)（返信してしまいました…！） (2020年6月16日 12時) (レス) id: 4091476ef1 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - てじそく.さん» てじそくさん…なんて嬉しいお言葉をくださるのですか！！（ ; ; ）本当に読んでいただきとても幸せです！これからも頑張ろうと思えます！！そうやって読んでもらえる話をこれからも増やせるように、頑張っていきますね！(*^▽^*) (2020年6月16日 12時) (レス) id: 4091476ef1 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - Caramelさん» ドラマ化！テンション上がっちゃいました(*^^*)そうなんですよー！通勤電車とかわりと本当に倒れそうになります(｀・ω・´)caramelさんもお体気をつけてくださいね！(*´∀｀*) (2020年6月16日 12時) (レス) id: 4091476ef1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミロ
| 作成日時：2020年5月15日 23時
