八十二話 ページ33
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『と、いうわけで私花郎に入隊します』
TH「どういうわけ?」
ビシッと敬礼した私に、テヒョンの目がすっと細くなる。温度差。
彼の部屋の寝台の上、ちょいと話があると座らせたテヒョンの前で正座をする私。
『心配しないで。その間テヒョンの護衛はソクジンさんが選りすぐりの人を用意するって』
TH「俺のことなんてどうでもいいんだよ。
どうしてAがそんな…ヒョン達に何か言われた?」
『ううん、私が自分で決めた。
あそこに行くことが、テヒョンを守ることに繋がるの。
私にしか出来ないことがある』
まっすぐテヒョンの目を見てそう言うと、彼はぐっと眉を寄せて心配そうな顔をする。
あ、ずるい。
私その顔に弱いのに。
TH「わかってる?
あそこには男しかいないんだよ」
『うん!
でも大丈夫!多分ついてける!』
TH「そういうことじゃなくて…
襲われたらどうするの?」
『え…
っは!ないない!
殿方にも選ぶ権利くらいあるよ』
現代をもってしてちゃんとわかってるのだ。
私は、モテない。
どちらかというと男の子よりも、女の子に人気あったもん。
TH「あのさ、俺前に…」
『それとね!
行く前にテヒョンに伝えたいことがあって』
TH「うん」
『私もね、テヒョンのことが好きだよ。
こっちに来て頑張れてるのはテヒョンのおかげだもん」
TH「…え、それほんと?」
パチクリと瞬きを繰り返すテヒョンにうんうんと頷く。
『でもさ、せっかく好きって言ってもらったのに、今日試合で負けちゃってさ』
TH「…ん?」
『こんなんじゃ愛想尽かされちゃうね。
でも、もう絶対負けないから!
そのためにも花郎になって、鍛錬して強く、』
TH「待って。
どうも噛み合わない。
え?ちょっと待って」
『え?
…だって。
テヒョンは私の剣を振るう姿に一目惚れしたんでしょ?』
TH「…は?」
現代でもよく言われたよ。
剣道のコーチとかに、お前の剣術に惚れたー!とかって。
『だから私は花郎王になるよ。任せて』
TH「全然任せらんない」
はーっと手のひらで顔を押さえてため息をつくテヒョン。
TH「でも、Aの決意が固いのはわかったから、俺ももう止めないよ」
『テヒョン、』
TH「その代わり。
俺がこの後どうしようが、絶対に文句は言わないでよ?」
そう言った彼に有無を言わさない雰囲気で、
私は訳もわからず頷くことしかできなかった。
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ミロ(プロフ) - 1ちゃんさん» やったー!とっても嬉しいです!(*^^*)続きも更新頑張りますね!もう少しで公開できます!遅くなり申し訳ないです…!! (2020年6月16日 12時) (レス) id: 4091476ef1 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - あとさん» わぁ!それはすごく嬉しいご報告です!(*^^*)こちらこそ今までもお世話になっています!!世界観が好きと言ってもらえてとても安心しています。これからも仲良くしていただけるとうれしいです!コメントありがとうございました!(*^^*) (2020年6月16日 12時) (レス) id: 4091476ef1 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - よしほさん» 嬉しいです!続き頑張りますね!(*^^*)(返信してしまいました…!) (2020年6月16日 12時) (レス) id: 4091476ef1 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - てじそく.さん» てじそくさん…なんて嬉しいお言葉をくださるのですか!!( ; ; )本当に読んでいただきとても幸せです!これからも頑張ろうと思えます!!そうやって読んでもらえる話をこれからも増やせるように、頑張っていきますね!(*^▽^*) (2020年6月16日 12時) (レス) id: 4091476ef1 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - Caramelさん» ドラマ化!テンション上がっちゃいました(*^^*)そうなんですよー!通勤電車とかわりと本当に倒れそうになります(`・ω・´)caramelさんもお体気をつけてくださいね!(*´∀`*) (2020年6月16日 12時) (レス) id: 4091476ef1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミロ | 作成日時:2020年5月15日 23時