五十話 ページ1
・
『どういう、
ことだあ!!』
「うわっ!」
城につき、まだ部屋で眠っていたテヒョンの上に飛び乗ると、驚いて起き上がった彼は2、3度瞬きを繰り返してから、ぐーっと眉根を寄せる。
TH「A!
昨日どこにいたの?
俺ずっと探して…」
『それより!
戦に出るって本当!?』
つい大きな声を出してしまった私に、テヒョンは一度目を見開いた後、すぐにふっと表情を緩ませる。
TH「ねぇ。」
『ん?』
TH「A、その格好すごく似合ってる。」
『え?』
そう言われて自分の体を見下ろす。
ユンギさんに持ってこられたこの時代の普段着。
淡いピンクの
現代の私からすれば既に伝統衣装のそれは、走ってきたせいかよれよれで。
って、今はそんなことどうでもいい、
…のに。
TH「可愛い。」
『…っ』
嬉しそうに、ふにゃりと微笑まれて、こわばっていた全身から力が抜けた。
全く。
テヒョンと話していると、すぐに彼のペースにのまれてしまうな。
だけど、そんな彼の周りを引き込む無邪気さに、何度も救われてきたのも事実。
あまりにも日々が目まぐるしくて、深く考えずにここまで来たけれど、いつのまにか、私がこの時代に来て一ヶ月がたとうとしていた。
もしも、ここと同じように私が生きていた時代の時間も進んでいるのだとしたら、剣道の全国大会はとっくに終わってしまっている。
私は3年生だから、そろそろ進路のことも考えたりして。
他にも、もうじきやってくるジョングクの誕生日には、今年は一緒に過ごせそうもないなとか。
毎年誕生日には放課後焼肉に行って、お互い遠慮なくお腹いっぱいお肉食べてたな。だとか、そんなことを。
一度立ち止まって考えてみると、現代がひどく恋しくて。
懐かしくて、たまらなくて。
それでも今、私がこの時代で前を向いて突っ走っていられるのは…
『テヒョン、戦なんてだめだよ。』
TH「…」
きっと、あなたに出会えたから。
『ヨンジンに言われたの…?
あんな奴の言うことなんて…ただの貴族でしょ?』
TH「…ヨンジンはね、ただの貴族じゃないんだよ。」
『…え?』
TH「
王族の人間なんだよ。」
『王族?』
…どういうこと?
3428人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミロ(プロフ) - 1ちゃんさん» やったー!とっても嬉しいです!(*^^*)続きも更新頑張りますね!もう少しで公開できます!遅くなり申し訳ないです…!! (2020年6月16日 12時) (レス) id: 4091476ef1 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - あとさん» わぁ!それはすごく嬉しいご報告です!(*^^*)こちらこそ今までもお世話になっています!!世界観が好きと言ってもらえてとても安心しています。これからも仲良くしていただけるとうれしいです!コメントありがとうございました!(*^^*) (2020年6月16日 12時) (レス) id: 4091476ef1 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - よしほさん» 嬉しいです!続き頑張りますね!(*^^*)(返信してしまいました…!) (2020年6月16日 12時) (レス) id: 4091476ef1 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - てじそく.さん» てじそくさん…なんて嬉しいお言葉をくださるのですか!!( ; ; )本当に読んでいただきとても幸せです!これからも頑張ろうと思えます!!そうやって読んでもらえる話をこれからも増やせるように、頑張っていきますね!(*^▽^*) (2020年6月16日 12時) (レス) id: 4091476ef1 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - Caramelさん» ドラマ化!テンション上がっちゃいました(*^^*)そうなんですよー!通勤電車とかわりと本当に倒れそうになります(`・ω・´)caramelさんもお体気をつけてくださいね!(*´∀`*) (2020年6月16日 12時) (レス) id: 4091476ef1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ミロ | 作成日時:2020年5月15日 23時