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episode 51 ページ4

「!ありがとう!」

『うん。もう一人お兄ちゃんがいるからちょっと待って…

っ、』

 


突如訪れた背中に硬いものが触れる感覚に息が止まりそうになる。



 





 








 




「動かないでください。」


 




聞き覚えのある声に、ほんの少し首をひねって見上げると…



 


「久しぶりですね。」

『っ!』


 


あの日、学校に襲いにきた男が私の背中に拳銃を突きつけていた。




 
『ジョ、』

「声を出したらその子どもを殺します。」

『…っ』

「簡単ですよ?」

 


耳元に届いた低い声に、あげようとした声を慌てて飲み込んだ。


 

「おにいちゃん?」

『…、なんでもないよ。』

 

女の子は、私の後ろの男の存在に気がついていないようで、急に震えだした私に首をかしげていた。

 

「あっ!オンマ!!

おにいちゃん、オンマみつけたからいくね!」

『あ、うん…』

 

少し先に母親の姿を見つけたらしいその子は、にっこりと笑顔を作って走り去っていった。

これであの子は大丈夫。

 


だけど…


 



「さ、いきましょうか。

自分のために犠牲者なんて出したくないでしょう。」

 



 


この間の一件があったから、この男の言葉が脅しでないことくらいよくわかっている。

抵抗できるはずもなく、この男に従って歩き出した。

 

ジョングクさんのいる方を、振り返ることすらもう、許されずに。



 




 





 


 





『…私をどこへ連れて行く気ですか?』

 

ほとんど車の止まっていない地下駐車場までやってくると、一台ポツンと止めてあった車に向かうその男に問いかける。

 

「依頼内容が変わりましてね。

見つけ次第殺すのではなく、一度あなたを連れてこい、と。
全く振り回されるこっちの身にもなってほしいものです。」

『一体、誰があなた達にそんなことを依頼するの…?』

「それは言えません。」


 
駐車場につくまでに、男の仲間らしき男たちが4、5人ほど加わっていた。

身なりは皆普通で、ずっとこのショッピングセンターに潜んでいたのかと思うと恐ろしくなった。


 







 




 


 




JK「待て!」

『っ、

ジョングク!」

「…またあなたですか?」

 

男たちに、腕に拘束具を付けられそうになった瞬間、駐車場に響いた声。

私を目に移したジョングクは、少し安心したような顔をして、それからすぐに男を睨みつける。



 



 

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設定タグ:BTS , 防弾少年団 , バンタン   
作品ジャンル:SF
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ひな(プロフ) - もうみろさんだいすき(;_;) (2022年8月21日 5時) (レス) @page50 id: 09534d5dfc (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - ぜひ続編がみたいです。もう一度みんなに再開して欲しい。なんなら私がみんなに会いたい!!!!! (2022年3月17日 23時) (レス) @page50 id: 0357050ae1 (このIDを非表示/違反報告)
uu yy(プロフ) - 一度この話を読んでから、お気に入りにしなかったことを後悔してずっと探してました泣やって見つけて読むことができて嬉しいです。。。続編あったら嬉しいです;; (2022年2月10日 22時) (レス) @page50 id: f74579c402 (このIDを非表示/違反報告)
noa - はじめて読ませていただきましたが、どっぷりハマってしまいました!!!ご負担にならなければぜびぜひ続編が読みたいです!!主人公ちゃんが誰とであっても結ばれるまでを見届けさせていただきたいです! (2022年1月21日 18時) (レス) @page50 id: dd225462d4 (このIDを非表示/違反報告)
vkc(プロフ) - 長らくエイターで最近btsにハマったので、このお話めちゃくちゃ感動しました。本気でbtsにパッチの世界観をミロさんのお話で再現してほしいです。素敵ならお話ありがとうございました! (2021年9月5日 2時) (レス) id: 4cd40e2bb7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミロ | 作成日時:2020年1月6日 23時

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