☆【JM】 ページ35
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子どもは苦手だ。
無力だった頃の自分を思い出すから。
「…クソ、」
急停止した車から降りて、ハヌルを抱いて俺達がいつも利用する病院を目指して走る。
体が暑い。
さっきまであんなに笑ってたのに。
ガキってそうだ。
自分が辛い時に辛いと言えない。
助けを求められない。
「…どう？」
「まぁ、疲れが出たんだろう。
点滴も打ったし、一晩しっかり眠れば明日には元気になる」
この仕事を始めてからずっと世話になってるじーさん。
ちょっと胡散臭いけど腕は確か。
「お前がガキ連れてくるとはな」
「ほっといてよ」
「訳ありか？見たところ混血みたいだが」
「…」
テヒョンがこいつを見つけた時、そばに母親がいたという。＿＿亡くなった状態で。
仕事柄、麻薬中毒になった状態の人間は何人も見てきたけど、程度に違いはあれど皆ひどいもんだった。
あんな状態になった母親を＿＿お前はそばで見てたの？
「おい」
「何？」
「顔色が悪い。お前も休んでくか？」
「いや。
外にいる」
点滴を受けるハヌルを病室に置いて、外のベンチに腰掛ける。
＿＿＿俺の母親も、麻薬中毒者だった。
これは後から聞いた話だけど、俺を捨てた時にはもうぎりぎりの状態だったらしい。
仕事に行くと行って警察に自首し、その後留置所で一人寂しく死んだ。
クスリなんかに手を出すやつは馬鹿だ。
自分だけじゃなく、周りの人間も不幸にするってことを分かってない。
『ジミンさん…っ』
思い出したくもない過去の記憶に取り込まれそうになっていると、聞こえてきた耳障りな声に一気に現実へと引き戻される。
ハヌルの居場所を伝えると、すぐにそっちに行くかと思ったのに。
『ジミンさん、何かありました…？』
「は？」
気がつくと足元にしゃがみ込んで、俺の顔を覗き込む心配そうな瞳と目があった。
『ハヌル君を連れてきてくれてありがとうございました』
「…別に」
『行きましょう』
「おい、」
俺の腕をひいて立ち上がったAに、何故か抵抗出来ずにさっきまでいた病室へと戻る。
HN「あ！」
『！ハヌル君！！』
HN「きゃーっ」
目を覚ましていたハヌルはAに抱きしめられてにこにこと笑っていた。
…どうして、
そんな風に笑えるの？
「…」
…俺には無理だ。
ハヌルみたいにはなれないよ。
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ミロ(プロフ) - ふわりさん» ふわりさーん！！！私ももうパッチが大切すぎて…。このお話は勝手に大好きと大好きを組み合わせたお話なのでまたさらに大切で。映像化！是非本家みたいにしてほしいです(＞人＜;)ダークな感じも書いてて楽しいなと思いました！今回もありがとうございました！ (2020年8月14日 2時) (
レス) id: a66c275241 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - 湯海さん» 湯海ちゃーん！！湯海ちゃん前にinnocent world好きって言ってくれて私すーごく嬉しかったのだよ(//∇//)ハヌル君はゲスト出演でしたが、ちょっともう主人公よりこの子になりてぇなと思いながら書いてました（笑）今回もありがとうございました！ (2020年8月14日 2時) (レス) id: a66c275241 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - м i м i .さん» ひぇえ！！私もMiMiさん大好きです！！嬉しいですー(´；ω；`) (2020年8月14日 2時) (レス) id: a66c275241 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - たきゆさん» たきゆさーん！！私的にこのお話のしゅーが大好きなので、つい活躍させてしまいます。そしてもちろんジミンちゃんも！（笑）ツンの極みですが、彼がいつか本当に幸せになることをヒョン達と一緒に願っております。たきゆさん愛してます！！ (2020年8月14日 2時) (レス) id: a66c275241 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - アスカさん» しゅー！です。しゅーは一番子どもからしたら怖そうだし闇深いんですけどね（笑）なぜか懐かれるっていう書いてて楽しかったです(*^^*)裏社会系はなんかハラハラした感じに書けていいですね。お付き合いいただきありがとうございました！ (2020年8月14日 2時) (レス) id: a66c275241 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミロ
| 作成日時：2020年5月4日 15時
