ユンギさん ページ31
・
『今日も忙しかったですね。』
YG「働きすぎ。限界。」
この半年間で変わったことと言えば、それは間違いなくユンギさんとの関係で。
ジョングクが抜けた大きすぎる穴を補うため、彼もお店に出るようになり、私はほぼ毎日バイトをして、そうするうちにびっくりするくらいに打ち解けた。
『もう、ジョングクより仲良くなっちゃったかもよ…。』
ユンギさんとの仲を疑って、不機嫌になっていたジョングクを思い出した。
そんな昔のことにしがみついて未だに彼を待つ私は未練がましいかな。
YG「なんか言ったか？」
『いえ。
明日からユンギさん一人で大丈夫ですか？』
YG「まーなんとかなるだろ。
って言える自分でありたいものだ。」
『なんですか、それ。』
YG「今からでも遅くないし、ここに就職するか？
もれなく素敵な旦那もついてくるけど…」
『真顔で冗談言うのやめてください。』
今年、大学を卒業した私は、春から社会人になる。
だから、このお店で働くのも今日が最後。
YG「あと…この店閉めることにしたから。」
『…、
そうですか。』
出来ることならば、ジョングクが帰ってくるまでこの店で待っていたかったけれど。
やっぱりこの花屋はジョングクあってこそのお店だったから仕方がないよね。
すごく、寂しいけれど。
『また、遊びに来てもいいですか？』
YG「当たり前だろ？」
いつものように頭を撫でてくれるユンギさんに、少し泣いてしまいそうになった。
普段はあまり感じないけれど、こんな時やっぱり二人は兄弟なんだなって。
彼の面影を重ねて胸が切なくなった。
『あー、ユンギさんまたポストに郵便物たまってますよ！』
YG「あー？」
『もう！』
少し心配そうに私を見つめるユンギさんの視線に気がつき、ごまかすようにポストに向かう。
『あれ。
なんか招待状みたいなやつが届いてますけど？』
YG「招待状？
あー。」
『！
って、それうちの高校からじゃないですか！』
差出人のところに書かれた名前に驚いてユンギさんの顔を見る。
YG「昔、この高校から桜の苗木の取り寄せを頼まれたんだよ。
今年綺麗に咲いたから、是非見に来て欲しいって書いてあるな。」
ひらひらと手紙をふるユンギさんを視界の端に移しながら、
『今、なんて言いました？』
私の心臓は尋常じゃないくらいに騒いでいた。
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kairu(プロフ) - こんなに心を揺さぶられる作品は初めてで本当に読み終わった事が悲しいやら、嬉しいやらです。本当にひとつの素晴らしい映画を見終わった様な気持ちです。ジミンペンなんですけど、グクペンになりそうです。まだ涙が止まらないです。素晴らしい作品ありがとうございます (2021年4月27日 19時) (
レス) id: df72f9e897 (このIDを非表示/違反報告)
リユン - すごい感動しました！読んでいくうちに自然に涙が溢れてきて、読んでよかった！！という気持ちになりました､！ (2021年2月14日 23時) (レス) id: 00bef8cb3c (このIDを非表示/違反報告)
あいり(プロフ) - そんな…泣かさないでぇ。涙枯れる (2020年11月28日 14時) (レス) id: e9d90d82df (このIDを非表示/違反報告)
kurikurina(プロフ) - すごい感動しました！！私が好きな小説と似ている設定だったので余計にグッとくるものがあって…最高でした！！ (2020年9月27日 1時) (レス) id: 5527e740c4 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - オトさん» わぁあ！それは嬉しすぎるご連絡です。すごく嬉しい・・・ありがとうございます！！(o^∀^o)どちらも思い出深い作品なので、そのように言っていただきとても嬉しいです。ありごとうございます。これからもよろしくお願いします。 (2020年9月1日 23時) (レス) id: b1cdd73458 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミロ
| 作成日時：2019年9月29日 23時
