消えちゃった ページ24
咄嗟に彼の腕を掴んだ私の手を思い切り振り払われて、思わず後ずさりする。
JK「誰だか知らないけど、覚えてないって言ってるでしょ？
早く出てってください。」
『待って、聞いて、』
JK「早く！」
YG「ジョングク！？」
バン、と激しくドアが開いたかと思うと、息を切らせたユンギさんとテヒョンが扉の前に立っていた。
TH「ちょっと…びっくりさせないでよ。病院から消えたって聞いて心臓止まるかと思ったんだから。」
JK「病院？」
TH「？
入院してたでしょ？」
JK「？」
YG「ジョングク、お前、携帯は？
日記は見たのか？」
JK「日記？
そんなの無かったけど。
それより、そこのひとは誰なの？」
私の方を見もせずにユンギさんに聞くジョングクに息が苦しくなる。
TH「…ちょっとそれ貸して。」
テヒョンは、ハッとしたような顔をしてジョングクから携帯を受け取ると、眉をひそめて、それから部屋の中をぐるりと見渡す。
JK「そのひと、俺達と住んでたって言ってるけど嘘だよね？」
TH「お前、本当に
JK「全部って？
そんな人、俺知らないよ。」
TH「…、」
JK「何？なんでヒョンがそんな顔…」
TH「ユンギさん、ジョングクをお願いします。」
YG「…ああ。」
困惑した様子のジョングクに背を向け、こちらに近づいてきたテヒョンは、私の腕をひいてそのままジョングクの部屋から出て行く。
『…はは、
まさかこんなことになるなんてね。』
TH「…」
リビングまでやってくると、そこで足を止めたテヒョン。
沈黙に耐えきれず口を開いたけれど、それでも彼は黙ったままで。
だけど、
ゆっくりと振り向いた彼の、何かに耐えるような表情に、じわじわ目の奥が熱くなっていくのを感じる。
『ジョングクが人見知りって言ってたの、あれ本当だね。
いや、この場合人見知りとか関係ないかもしれないけど。』
TH「…」
『…、全部説明しようとしたんだけど、私馬鹿だからさ、うまく…
言えなくて…、』
TH「…A。」
『テヒョン…
私、
ジョングクの中から消えちゃったよ。』
今、一緒に居られる時間を大事にしたいだなんて言っときながら。
彼との思い出にしがみついていたのは、
私の方だった。
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kairu(プロフ) - こんなに心を揺さぶられる作品は初めてで本当に読み終わった事が悲しいやら、嬉しいやらです。本当にひとつの素晴らしい映画を見終わった様な気持ちです。ジミンペンなんですけど、グクペンになりそうです。まだ涙が止まらないです。素晴らしい作品ありがとうございます (2021年4月27日 19時) (
レス) id: df72f9e897 (このIDを非表示/違反報告)
リユン - すごい感動しました！読んでいくうちに自然に涙が溢れてきて、読んでよかった！！という気持ちになりました､！ (2021年2月14日 23時) (レス) id: 00bef8cb3c (このIDを非表示/違反報告)
あいり(プロフ) - そんな…泣かさないでぇ。涙枯れる (2020年11月28日 14時) (レス) id: e9d90d82df (このIDを非表示/違反報告)
kurikurina(プロフ) - すごい感動しました！！私が好きな小説と似ている設定だったので余計にグッとくるものがあって…最高でした！！ (2020年9月27日 1時) (レス) id: 5527e740c4 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - オトさん» わぁあ！それは嬉しすぎるご連絡です。すごく嬉しい・・・ありがとうございます！！(o^∀^o)どちらも思い出深い作品なので、そのように言っていただきとても嬉しいです。ありごとうございます。これからもよろしくお願いします。 (2020年9月1日 23時) (レス) id: b1cdd73458 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミロ
| 作成日時：2019年9月29日 23時
