悲しい恋なんかじゃなかった ２【完】

おやすみ【JK】 ページ22

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本当に、怖いくらいに幸せなんだ。








俺の隣で眠るAの髪に触れる。







手を伸ばせばこんなにも簡単に触れることができるのに。









愛しくて、

たまらなくなって、

気持ちよさそうに眠る彼女に覆い被さり、

その柔らかい頰に唇を寄せる。



それだけじゃ足りなくなって、

額に…




それから…









「…っ、」









唇に触れようとしたところで、心臓が痛いほどに締め付けられる。









ああ、やっぱり。



今日の俺も、君のことが好きで好きでたまらない。



記憶なんて無くても、

心がそう叫ぶ。










こんなこと言ったら、多分彼女には笑われるんだろうけど。









今日の俺は、きっと昨日の俺よりも、Aに恋をしていると思うんだ。
























だからこそ…





















手に取った携帯の画面に表示された、ポップ。


【はい】のボタンに触れて、画面を暗くした。




























「おやすみ、A」






























どうか、幸せな夢を見て。

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