薔薇の香り ページ19
『ジョングク、ごめん！遅くなっちゃった！
え？』
JK「あは、もしかしてめちゃくちゃ走った？
顔真っ赤だよ？」
『あ、うん…
え、待って。なんで着替えてるの？』
ジョングクの病室に入ると、彼は私服に着替えてベッドの上に座っていた。
JK「…お願いがあるんだ。」
＿＿＿
＿＿＿＿＿
JK「ただいまー！
？
どうしたの？そんな顔して。」
『いや、こんなことバレたら私ユンギさんにぶっ殺されるのでは？』
ジョングクのお願いとは、シェアハウスに戻ることで。
まだしばらく検査入院が続くからこんなことは本当はしちゃいけないんだけど。
うるうるのお目目で頼まれて、ダメな私はそれを断ることができなかった。
カンカンに怒るユンギさんを想像して震える私に、だいじょーぶと笑うジョングクは、私に座ってて。というと台所へと歩いて行った。
JK「はい、どーぞ。」
『あ、これ…』
JK「？」
ジョングクが用意してくれたのは、いつか飲んだ美味しいローズティーで。
その甘い香りが鼻をかすめた瞬間、彼と出会った日の思い出が蘇った。
『このローズティーはね、私が初めてジョングクに会った日に入れてもらったものだよ。』
JK「…よく覚えてるね。」
『すっごく美味しかったからね。』
とても美味しくて、その瞬間だけは辛かった気持ちも忘れることができたから。
『最近、寒くなってきたから暖かい飲み物が身にしみますね。』
JK「なに、おばあちゃんみたいなこと言ってるの？」
『なにをー。
ジョングクは、これから何かしたいことある？』
JK「したいこと？」
『うん。
行ってみたいところとか、やってみたいこととか。
あったら教えて欲しくて。』
JK「俺は別に、毎日こうやってAやヒョンと一緒にいられたら十分だよ。」
『…欲がなさすぎるよ。』
JK「俺にとってはそれってすごいことなんだけど。
あとは、花屋は続けたいかな。
俺、あの店結構大事なんだ。」
『それは、見てたらわかるよ。』
あのお店で働いてる時のジョングクは、とてもキラキラしているから。
JK「父さんと母さんが遺してくれた店なんだ。
まぁ、最初は花屋なんて恥ずかしくて嫌いだったんだけど、ある人のおかげで好きになれた。」
『ある人？
…誰？』
JK「それは、秘密。」
意外だった。
ジョングクにもそんな時があったなんて。
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kairu(プロフ) - こんなに心を揺さぶられる作品は初めてで本当に読み終わった事が悲しいやら、嬉しいやらです。本当にひとつの素晴らしい映画を見終わった様な気持ちです。ジミンペンなんですけど、グクペンになりそうです。まだ涙が止まらないです。素晴らしい作品ありがとうございます (2021年4月27日 19時) (
レス) id: df72f9e897 (このIDを非表示/違反報告)
リユン - すごい感動しました！読んでいくうちに自然に涙が溢れてきて、読んでよかった！！という気持ちになりました､！ (2021年2月14日 23時) (レス) id: 00bef8cb3c (このIDを非表示/違反報告)
あいり(プロフ) - そんな…泣かさないでぇ。涙枯れる (2020年11月28日 14時) (レス) id: e9d90d82df (このIDを非表示/違反報告)
kurikurina(プロフ) - すごい感動しました！！私が好きな小説と似ている設定だったので余計にグッとくるものがあって…最高でした！！ (2020年9月27日 1時) (レス) id: 5527e740c4 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - オトさん» わぁあ！それは嬉しすぎるご連絡です。すごく嬉しい・・・ありがとうございます！！(o^∀^o)どちらも思い出深い作品なので、そのように言っていただきとても嬉しいです。ありごとうございます。これからもよろしくお願いします。 (2020年9月1日 23時) (レス) id: b1cdd73458 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミロ
| 作成日時：2019年9月29日 23時
