検索窓
今日:22 hit、昨日:41 hit、合計:790,135 hit

強くなれ【TH】 ページ11

『好き…?

うん、ジョングクのことは好きだよ。』





驚いた顔をして俺を振り返るAを見て、彼女からゆっくり体を離す。

まだ少し、名残惜しかったけれど。




「俺もね、ジョングクのこと大好き。」

『ふふ。
うん、知ってるよ。』

「あと、Aのことも。

すごく大事だよ。」




これは、もう何年も前からずっと変わらない気持ち。


俺は、本当に2人のことが大事なんだ。





だけど、Aがジョングクを思う気持ちは、俺があいつを思う「好き」の気持ちとは、きっと違う。


それは、以前の彼女が俺に向けてくれていた気持ちで…。



























俺が、今もなおAに向けている感情。












『私も、テヒョンのことすごく大事だよ。』






だから、そんな風に笑わないで。


もう二度と出てこないように押し込めた気持ちが溢れてしまいそうになる。






「ありがと。」






2人のこと、見守っていくって決めたのに。










『テヒョン、

私がジョングクの側にいることに、意味ってあるのかな?』

「え?」

『そんなことをたまに考えちゃうんだ。

何度考えても答えは出なくて。

だけど結局、意味なんてなくていいから、ただ側にいたいって気持ちに行き着くの。』

「…うん。」

『だから、悲しくなんてないよ。

今、ちょっと弱音はいたけど。
今だけね?』

「うん。俺だけが覚えてる。」



強がりって言葉は、きっとAのためにあるんだね。



『ありがと。』








いや。

でも、事実君は強い。











「A、ジョングクのとこに行きなよ。」

『え?』

「もうここは大丈夫だから。」

『いや、大丈夫じゃないでしょ。テヒョン初めてなのに、』

「行って。」

『テヒョン…わっ』

「ほら、早く早くーっ」




抵抗するAの背中を押し、店の外まで連れていく。





『…何か困ったことがあったら呼んでね。』

「わかった。」

『ありがと、テヒョン。』

「…うん。」























全部全部、自分のせいなのに。



去っていくAの後ろ姿を見ながら、とてつもなく痛む胸を押さえる。











いつか全部知ってしまったら、やっぱりAは俺のこと嫌いになる?






それでも。

俺は、2人の側にいよう。




この先どんな辛い思いをしたとしても、一番近くで2人の幸せを願っていたいから。

敵わないなー、もう→←弱さ



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (1380 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2681人がお気に入り
設定タグ:BTS , 防弾少年団 , テヒョン、ジョングク   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

kairu(プロフ) - こんなに心を揺さぶられる作品は初めてで本当に読み終わった事が悲しいやら、嬉しいやらです。本当にひとつの素晴らしい映画を見終わった様な気持ちです。ジミンペンなんですけど、グクペンになりそうです。まだ涙が止まらないです。素晴らしい作品ありがとうございます (2021年4月27日 19時) (レス) id: df72f9e897 (このIDを非表示/違反報告)
リユン - すごい感動しました!読んでいくうちに自然に涙が溢れてきて、読んでよかった!!という気持ちになりました、! (2021年2月14日 23時) (レス) id: 00bef8cb3c (このIDを非表示/違反報告)
あいり(プロフ) - そんな…泣かさないでぇ。涙枯れる (2020年11月28日 14時) (レス) id: e9d90d82df (このIDを非表示/違反報告)
kurikurina(プロフ) - すごい感動しました!!私が好きな小説と似ている設定だったので余計にグッとくるものがあって…最高でした!! (2020年9月27日 1時) (レス) id: 5527e740c4 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - オトさん» わぁあ!それは嬉しすぎるご連絡です。すごく嬉しい・・・ありがとうございます!!(o^∀^o)どちらも思い出深い作品なので、そのように言っていただきとても嬉しいです。ありごとうございます。これからもよろしくお願いします。 (2020年9月1日 23時) (レス) id: b1cdd73458 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ミロ | 作成日時:2019年9月29日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。