悲しい恋なんかじゃなかった ２【完】

後悔【TH】 ページ15

『どういうこと…？』

「…ジョングクが事故にあったのは俺のせいなんだ。」

『…、


何があったの？』















ああ、本当に。

時間を巻き戻すことが出来るなら、今すぐにでもあの日に飛んでいきたい。




ジョングクが事故にあった日。
あの日のことを、俺は一生忘れないと思う。





















その日はジョングクが20歳になる誕生日だった。

ジョングクには祝ってくれる彼女もいなかったから、俺がお祝いしようと思って、朝、仕事に行くジョングクに早く帰るように伝えて、準備をして待っていた。



だけど、
待てど暮らせどジョングクは帰ってこなくて、
やっと帰ってきた時にはもう日付が変わってしまっていた。









…今思えば、全部俺の勝手だったんだけど。

それでも待ってる時間は、寂しくて。



JK《ヒョン、ごめんなさい。俺…》



謝ってくれたジョングクに遅れた理由も聞かず、俺は家を出て行った。






そうしてふらふらと町を歩いてるうちに、すぐに怒りは覚めてきて。



やっぱり戻ろうと引き返そうとした時に、知らない番号から電話がかかって来た。




電話は病院からで、

ジョングクが事故にあったと伝えられ、一気に頭が真っ白になった。






俺を追って外に出たであろうことは考えなくてもわかる事で。



急いで病院まで行って、病室のベッドに横たわるジョングクを見て、その場に崩れおちた。






ただ、ジョングクに申し訳なくて。



後悔なんて言葉じゃ足りないくらい、自分のことを
責めて、眠っているジョングクに何度も何度も謝った。

くだらないことで怒って、ジョングクに心配かけて。




全部全部、俺のせいだ＿＿＿















そして、

追い討ちをかけるように、その時の事故の後遺症で、ジョングクは記憶障害になってしまった。



新しいことを覚えられず、何度も事故にあった日を繰り返す姿に最初は戸惑ったけれど、それでも嘆いたりしないで前に向かっていく姿を見て、俺に出来ることならなんでもしようと思ったんだ。

































だけど、神様はそれだけでは許してくれなかった。

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