解放 ページ40
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先輩が記憶喪失になってから数日がたった。
まだ記憶は戻らないみたいだけど、だいぶ子ども達にも慣れたようで、
このままいけばいつか全部思い出すんじゃないかって、
私はとても楽観的に考えていた。
JN「俺、やっぱりこの家を出て行こうと思います。」
『…え?』
だから、話があると呼ばれて先輩にそう告げられた時は、驚いてうまく言葉が出なかった。
JN「せっかく迎えてもらったのに、すみません。」
『どうして…ですか?』
JN「その方がいいと思うんです。子ども達にとっても。
…Aさんにとっても。」
あんまり気楽そうに笑っていたから、そんな先輩の考えなんて気づかなかった。
『無理させてしまったんでしょうか?』
JN「ううん、そうじゃないです。」
『ならなんで…』
JN「もうこれ以上、Aさん達を傷つけたくないんです。」
『え?』
JN「すみません、ちょっとずるい言い方しました。
本当は、何も思い出せずにがっかりさせるのが辛くなったんです。」
『…っ』
そりゃ、そうだ。
私、先輩の気持ち、考えられてなかった。
早く思い出してほしいって、そればっかりで。
よくも考えてみたら、
先輩は、ずっとずっと子ども達のために、私がここに来る前から一人で頑張ってきたんだよなぁ。
だって、それって本当は、先輩がやらなければいけないことじゃない。
先輩の、義務じゃない。
少なくとも、今の先輩は、
解放されることを望んでいるんだ。
『…わかりました。
だけど、その前に一つお願いがあります。』
それならもう、
解放してあげなくちゃいけないよね。
子ども達からも。
そして、
私からも。
TH「うわー!!」
JM「あ、テヒョンアまってぇ!」
『2人とも待ちなさいよ。』
JK「ぐぅ、うさぎさんがみたい。」
YG「どれがジョングクかわからなくなったら置いてくしかないなぁ。」
JK「ユンギヒョンきらぁい。」
HS「お姉さん、チケットどうぞ。」
NJ「チケット…」
HS「あのさ、どうしたら発行してからの一瞬でここまでボロボロになるわけ?」
JN「…すごいね。」
『まだまだ序の口ですよ。』
久々のお出かけで元気百倍の子ども達とやってきたのは、
昔皆で一緒に訪れたことのある遊園地のある動物園。
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Liz(プロフ) - 突然失礼します!!ミロさんのマシンヌンキム家が本当に大好きです。もう何度読み直したか分かりません。読む度に大好きが増していきます。いつか、また新たなマシンヌンキム家が読めたらとっっても嬉しいです。改めて、読んで幸せになれる作品をありがとうございます! (2023年3月30日 17時) (レス) @page50 id: d1d28ca630 (このIDを非表示/違反報告)
サラ - ミロさん、はじめまして。初めてコメントさせて頂きます!私はミロさんの『マシンヌン』が大好きで、公開されてからずっとずっと読み続け、何回いや何百回と読んでます!その度に癒され涙し感動し笑い癒されてます。また帰ってきたマシンヌンあったら嬉しいです! (2022年10月30日 14時) (レス) @page50 id: bdc30337aa (このIDを非表示/違反報告)
たきゆ(プロフ) - ミロさーん 何回読んでも涙がでてしまうではないですか!良かった 良かった!これからもずっとファンです〜 (2022年10月28日 3時) (レス) @page50 id: 088e3725a7 (このIDを非表示/違反報告)
名無し83058号(プロフ) - まだ、続きが見たいです🥺お気に入りなので、終わってほしくないです… (2022年10月26日 3時) (レス) @page50 id: 2732bc1be1 (このIDを非表示/違反報告)
クサズのエクボにハマりたい(プロフ) - ずっと読み返したかったので嬉しいです (2022年10月19日 8時) (レス) @page50 id: d78d833968 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミロ | 作成日時:2020年2月23日 21時