初めまして ページ37
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「恐らく、頭部を強く打ち付けたことが原因でしょう。」
『…はぁ。』
あれから、症状についての説明をしたいとのことで、お医者さんに呼ばれた私と…
SH「記憶はちゃんと戻るんでしょうか?」
今日、韓国に戻ってきたばかりのシヒョクさん。
「一時的なものだとは思うのですが…今のところはっきりとしたことは申し上げられません。」
SH「そうですか。」
「ただ、大きな怪我が無かったのは不幸中の幸いです。本人が望むなら、今日にでも退院できますが。」
『それは、彼の様子を見てまた相談させていただきます。』
お医者さんにぺこりと頭を下げ、シヒョクさんと一緒に病室へと向かう。
『すみません、お疲れのところにこんな…』
SH「気にしないで。むしろこのタイミングで帰ってこられて良かったよ。
Aさんも大丈夫かい?
見たところ怪我はなさそうだけど。」
『はい、大丈夫です。』
私が怪我一つないのは、
きっと、先輩が私を庇ってくれたから。
JK「あ、ヌナ!」
待合室で待っていてもらった子ども達は、皆が不安そうな顔をしていた。
子ども達に囲まれて困った様子の先輩を見かねて一度離れてもらったけれど、
これから一体どうすればいいんだろう。
SH「子ども達は一旦僕が預かるよ。」
『シヒョクさん。』
SH「もし記憶が戻らないなら、これ以上彼に負担をかけるわけにもいかないからね。」
申し訳なさそうにそう言うシヒョクさんに、どうするべきか今一度考える。
『…、
って、あれ。テヒョン君は?』
NJ「え!?
あれ、さっきまでここにいたのに。」
『さては、』
ジョングク君を抱っこしたまま、先輩の病室を目指す。
あの子が大人しく出来るわけがなかったよ!
JK「ヌナ、ヌナ。」
『ん?』
JK「ジンヒョンねぇ、ぐぅのことわかんないんだってぇ。」
『…。』
きゅうっと私の服を掴むジョングク君に、胸が苦しくなる。
そうだよね、苦しいよね。
わかるよ。
だって。
私も、
本当は信じられないくらいショックだった。
さっきの、先輩の私を見る目は、今までのものとはまるで違っていて、本当に、知らない人を見る目だったから。
『テヒョン君…、』
先輩のことが、本当に大好きな彼だから。
心配で、たまらなくなって、
とうとう廊下を走って、
看護師さんに叱られた。
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Liz(プロフ) - 突然失礼します!!ミロさんのマシンヌンキム家が本当に大好きです。もう何度読み直したか分かりません。読む度に大好きが増していきます。いつか、また新たなマシンヌンキム家が読めたらとっっても嬉しいです。改めて、読んで幸せになれる作品をありがとうございます! (2023年3月30日 17時) (レス) @page50 id: d1d28ca630 (このIDを非表示/違反報告)
サラ - ミロさん、はじめまして。初めてコメントさせて頂きます!私はミロさんの『マシンヌン』が大好きで、公開されてからずっとずっと読み続け、何回いや何百回と読んでます!その度に癒され涙し感動し笑い癒されてます。また帰ってきたマシンヌンあったら嬉しいです! (2022年10月30日 14時) (レス) @page50 id: bdc30337aa (このIDを非表示/違反報告)
たきゆ(プロフ) - ミロさーん 何回読んでも涙がでてしまうではないですか!良かった 良かった!これからもずっとファンです〜 (2022年10月28日 3時) (レス) @page50 id: 088e3725a7 (このIDを非表示/違反報告)
名無し83058号(プロフ) - まだ、続きが見たいです🥺お気に入りなので、終わってほしくないです… (2022年10月26日 3時) (レス) @page50 id: 2732bc1be1 (このIDを非表示/違反報告)
クサズのエクボにハマりたい(プロフ) - ずっと読み返したかったので嬉しいです (2022年10月19日 8時) (レス) @page50 id: d78d833968 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミロ | 作成日時:2020年2月23日 21時