母になるということ ページ16
TH「タナとおわかれしたくない…。」
ぽろぽろと涙を流すテヒョン君を見て、きゅうっと胸が苦しくなる。
TH「でも、タナはママにあいたいのかなぁ？」
『きっとね。』
TH「じゃあ、あわせたげないとかわいそうだね。」
タナを抱きしめて泣くテヒョン君の頭を撫でると、ひっくひっくと更にほっぺたを濡らす。
TH「テテがママにはなれないの…？」
『テヒョン君は、テヒョン君だよ。
ヨンタンはそのままのテヒョン君がすきなんだよ。』
お母さんの代わりになれないのかなって。
その気持ちはすごくわかるよ。
だってそれは、ずっと私があなた達に対して思ってきたことだから。
翌朝、
腫れた目をしたテヒョン君が、先輩にヨンタンのママに会いに行くと伝えた。
泣きそうになりながらそう言うテヒョン君を見て、先輩も泣きそうになりながら頷いていた。
・
TH「ここに、タナのママがくるの？」
『うん、多分もうすぐ来ると思う。』
JM「テヒョン、ぼくがいるからね。だいじょうぶだからね。」
TH「テテ、だいじょうぶだよー。」
昨夜、あんなにも泣いていたのに、今はケロッとしているテヒョン君。
私とソクジン先輩のほうがよっぽど緊張している。
JN「とりあえず、どんな人か見極めないといけないからね。」
『ですね、今になって急にチラシを出すのも違和感ありますし…！』
タナを可愛がっていなさそうな飼い主なら、返さない。
勝手に飼っていたし、犯罪すれすれなのはこちらだけど、タナの幸せが第一なのだから。
そう思って、神経を研ぎすませていた私達だけど、
JM「あ、きた！」
TH「！」
「クロ！！」
私達を見つけた途端、泣きながら駆け寄ってきた高校生くらいの女の子は、テヒョン君が抱きしめるタナの手をとり、ごめんね、ごめんね。と繰り返し謝っていた。
その姿を見て、ああ、心配ないなって。
TH「おねえさん、だいじょぶ？」
「うん、うん。ありがとね。君がクロの面倒見ててくれたの？」
TH「うん。
タナはクロっていうんだね。」
そう言って撫でたテヒョン君に、タナは嬉しそうに吠えた。
『あの、タナがうちに来てから結構経つんですが、なんで今になってチラシを出したんですか？』
「あ、はい。
実は、私が住んでるのはＳ市なんです。」
『Ｓ市！？』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 5510人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Liz(プロフ) - 突然失礼します！！ミロさんのマシンヌンキム家が本当に大好きです。もう何度読み直したか分かりません。読む度に大好きが増していきます。いつか、また新たなマシンヌンキム家が読めたらとっっても嬉しいです。改めて、読んで幸せになれる作品をありがとうございます！ (2023年3月30日 17時) (
レス) @page50 id: d1d28ca630 (このIDを非表示/違反報告)
サラ - ミロさん、はじめまして。初めてコメントさせて頂きます！私はミロさんの『マシンヌン』が大好きで、公開されてからずっとずっと読み続け、何回いや何百回と読んでます！その度に癒され涙し感動し笑い癒されてます。また帰ってきたマシンヌンあったら嬉しいです！ (2022年10月30日 14時) (レス) @page50 id: bdc30337aa (このIDを非表示/違反報告)
たきゆ(プロフ) - ミロさーん 何回読んでも涙がでてしまうではないですか!良かった 良かった！これからもずっとファンです〜 (2022年10月28日 3時) (レス) @page50 id: 088e3725a7 (このIDを非表示/違反報告)
名無し83058号(プロフ) - まだ、続きが見たいです🥺お気に入りなので、終わってほしくないです… (2022年10月26日 3時) (レス) @page50 id: 2732bc1be1 (このIDを非表示/違反報告)
クサズのエクボにハマりたい(プロフ) - ずっと読み返したかったので嬉しいです (2022年10月19日 8時) (レス) @page50 id: d78d833968 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミロ
| 作成日時：2020年2月23日 21時
