賭け【YG】 ページ11
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「…集中できねー。」
事務所の社長に特別に作ってもらった作業室。
こんな恵まれた空間なんてなかなかないっていうのにここ最近は集中できない日々が続いている。
机の上のカレンダーをチラリと見てため息をついた。
作曲コンクールの一次審査が近づいてるってのに、なかなか埋まらない譜面に焦りが増していく。
MJ「煮詰まってんなぁ。」
「…だいぶです。」
練習終わりに立ち寄ったらしいミンジュニヒョンが、パソコンの画面を覗き込んで俺の頭をくしゃっと撫でる。
MJ「お前はさ、意外と感情に影響されやすいだろ。」
「そんなこと…あんのかな。」
MJ「なんかあった？」
あったといえば、あった。
「…ヒョンはベッキョンさんのことは知ってますか？」
MJ「知ってる。嫌って言うほどわかる。」
ヒョンの端正な顔が歪んだのを見て、仲間を見つけたようで少し安心する。
MJ「あの人、子どもみたいに見えてめちゃくちゃ鋭いからな。
今でこそ仲良いけど俺も昔Aが好きだった頃、めちゃくちゃ牽制されたわ。」
「俺は反対に応援されました。」
MJ「それはそれで怖いな。
なんて言われた？」
「なんか、後悔すんなって。」
MJ「なるほど。」
後悔も何も、最初から同じ土俵にすら上がってないっていうのに。
だって、
初めて会ったときからヌナはジンヒョンのことが好きで、ヒョンもきっと、ずっとヌナを好きだった。
俺の入り込める隙間なんて、最初から無かった。
MJ「まぁ俺も、ソクジンさんには悪いけどお前のこと応援するよ。可愛い後輩だし。」
「余計なお世話です。」
MJ「やっぱ可愛くねーなー」
ずっと、
考えていたことがある。
俺はヌナからすれば、まだまだ子どもで、
ヒョンに比べたら、大したこともないガキだよ。
だから、こんな俺でも、何かひとつでも成し遂げられたなら。
気持ちを伝えてみてもいいかな？
今更、俺がこんな小さな気持ちひとつ伝えたところで
あの二人の関係が壊れるはずもないことを分かっているから。
そう思えるくらい、ずっと二人のことを見てきたから。
「ミンジュ二ヒョン。」
MJ「何？」
「決めたわ。」
MJ「何を？」
次のコンクールで優勝したら、
ヌナに気持ちを伝えよう。
出来なかったら…
一生言わないまま。
この気持ちは、良い思い出に変えてしまおう。
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Liz(プロフ) - 突然失礼します！！ミロさんのマシンヌンキム家が本当に大好きです。もう何度読み直したか分かりません。読む度に大好きが増していきます。いつか、また新たなマシンヌンキム家が読めたらとっっても嬉しいです。改めて、読んで幸せになれる作品をありがとうございます！ (2023年3月30日 17時) (
レス) @page50 id: d1d28ca630 (このIDを非表示/違反報告)
サラ - ミロさん、はじめまして。初めてコメントさせて頂きます！私はミロさんの『マシンヌン』が大好きで、公開されてからずっとずっと読み続け、何回いや何百回と読んでます！その度に癒され涙し感動し笑い癒されてます。また帰ってきたマシンヌンあったら嬉しいです！ (2022年10月30日 14時) (レス) @page50 id: bdc30337aa (このIDを非表示/違反報告)
たきゆ(プロフ) - ミロさーん 何回読んでも涙がでてしまうではないですか!良かった 良かった！これからもずっとファンです〜 (2022年10月28日 3時) (レス) @page50 id: 088e3725a7 (このIDを非表示/違反報告)
名無し83058号(プロフ) - まだ、続きが見たいです🥺お気に入りなので、終わってほしくないです… (2022年10月26日 3時) (レス) @page50 id: 2732bc1be1 (このIDを非表示/違反報告)
クサズのエクボにハマりたい(プロフ) - ずっと読み返したかったので嬉しいです (2022年10月19日 8時) (レス) @page50 id: d78d833968 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミロ
| 作成日時：2020年2月23日 21時
