続★マシンヌンキム家 ２

言えないよ ページ46

『そう、ですか。

なら、早く帰らないとですね。』

JN《…Aちゃん？どうし、


わ、テヒョンア、だめだってそんなのあげたら！》

TH《でも、じょんぐぎおなかへってるとおもうもん！だから、テテのからあげ…っ》

JN《揚げ物は重いよ…。
あ、こら、ストップ！！


ごめん、Aちゃん、一回切るね？》

『あ、わか、…りました。』



言い切る前に切れてしまった通話に、ズルズルとその場に座り込む。



































『言えるわけ…ないよなぁ。』
















どう考えても家から離れられない状況だったもん。

先輩には頼れない。







だけど、体は辛くて。
頭は痛いし目眩もする。






私は大人なんだから、大丈夫。

1人でなんとか出来る。













そう思うのに、
ムンビン君やユリの言っていたことが頭の中をぐるぐると巡って、自分の浅はかさを思い知ってしまう。




























【好きな人の1番じゃないなんて、辛くない？】

【今の状況のまま、ソクジン先輩と結婚できるの？】



































こんな時になってやっと…
2人の言っていた言葉の意味を理解した。








と、再び震え出した携帯に気づき、画面を見ると知らない番号が表示されていた。








『…はい、』

《ヌナ？》



























『…ムンビン君…？』













そこからのことはあまりよく覚えていない。


とにかく意識が朦朧していて、

頭が痛くて、

苦しくて、

それから、ちょっぴり寂しくて。





誰かと話をしたような気がする。

ゆらゆらとした体の感覚と一緒に、すごく私を心配してくれてる誰かの声が、まだ耳に残っている。




何を話したのかは覚えてないけれど。











そして。







気がついたら、自分の部屋のベッドに寝ていて、次の日私は会社を休み、

今度こそ体が全快になった日はもう、
予定していた先輩との出張当日になっていた。

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