花が咲くはず ページ8
早朝、誰かが廊下を歩く音で目が覚めた。
いつもは嵐が来ようと、隕石が落ちようと起きない私なのに珍しい。
なんとなく気になって、部屋を出てリビングに入ると、庭へとつながる窓が少しだけ開いていた。
『ホソク君?何してるの?』
HS「ヌナ。
お花に水あげようと思って。」
そう言ってホソク君が見下ろした先に、土から芽がひょっこりと顔を出していた。
『可愛いー。なんのお花が咲くの?』
HS「知らない!でも、もうすぐ咲くはずなんだ。
だから水をあげたいんだけど、ジョーロがなくって…」
『そうなんだ。
ホソク君がお世話してるんだね。えらいね!』
HS「俺、お花すきなんだー!」
にこにこと笑うホソク君に、わたしにゃあんたの笑顔こそお花に見えるよなんて口説き文句が喉元まで上がってきたけど我慢しといた。
彼と一緒にジョーロを探していると…
HS「ナムジュナ…?」
NJ「ホソガ!ヌナ!おはよう。」
震える手でジョーロを持つナムジュン君が部屋から出てきた。
HS「なんでそれ…」
NJ「ホソガ。」
尚も重そうなジョーロを抱えたまま、驚いた顔をするホソク君を見て、にっこり笑う。
NJ「俺、これからちゃんと花の世話するよ。」
HS「え…?」
NJ「どれが雑草で、どれが花か、ちゃんとおぼえた。」
HS「…うん。」
NJ「だから…、
アメリカ行ってきて大丈夫だよ。」
HS「…っ」
よいしょとジョーロを持ち直し、花の芽に優しく水をあげるナムジュン君…の足は、おそらく持ってくる途中で溢れた水がかかったのか、びしゃびしゃに濡れていた。
NJ「できた!ほら、俺にもできるでしょ?」
HS「でもそれ、水かけすぎだし!」
NJ「そうなの?」
HS「水たまりできてるじゃん!」
HS「いっぱいあげたほうがいいかと思って…」
とほほと落ち込むナムジュン君の隣にしゃがみこみ、聞こえないくらいの小さな声で「ありがと。」と言うホソク君。
『ホソク君…
ほんとは、アメリカ行きたいんじゃない?』
HS「…。」
『もし、行きたい気持ちがあるなら、先輩に言った方が良いよ。
大丈夫。きっとどんな気持ちでも、ジンヒョンは聞いてくれるから。』
JN「Aちゃんの言う通りだよ。」
HS「…ジンヒョン!」
『先輩。』
寝癖が散らかった姿で現れたソクジン先輩に、ホソク君は少し迷ったようなそぶりを見せ、
ゆっくりと立ち上がる。
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タハ - 飽きるなんてとんでもないですよー!とっても面白くて、一人で笑っています。なので家族に変な顔を向けられます 笑 3章も楽しみにしてます!! (2020年5月17日 21時) (レス) id: ee578eb3c2 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - ミホさん» いやいやいやいやいやいや!!とんでもないです!!(´;Д;`)でも大好きと言っていただけて嬉しいです!これからも楽しんでいただけるようにがんばりますね!(*^ω^*) (2019年8月30日 21時) (レス) id: 7f0d569e54 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - cocoさん» わーん!coco様お久しぶりです!!( ; ; )大好きだなんて言ってくれて嬉しいです!(//∇//)私も書いてて楽しい作品なので、これからも頑張りますね!(^o^)変な天気が続いていますが、coco様もお体気をつけてくださいね(о´∀`о) (2019年8月30日 21時) (レス) id: 7f0d569e54 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - ヨナさん» ヨナちゃん ありがとうございます!(>人<;)ですよねーそう思ってなんとなく作り出したキャラの部長、かなり重宝しております…(^◇^) (2019年8月30日 21時) (レス) id: 7f0d569e54 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - アルムさん» アルム様 私もこの子どものくせに一丁前なこと言うユンちゃん気に入ってるので、三章楽しみにしていてください。えへ。嬉しいお言葉ありがとうございます!続きも更新がんばります!(o^^o) (2019年8月30日 20時) (レス) id: 7f0d569e54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミロ | 作成日時:2019年7月19日 23時