人類が皆テヒョン君なら ページ26
TH「言わなきゃ伝わらないことってあるよね」
『え?』
TH「主人公はさ、なんとなく青年の正体にきづいてたわけじゃん?」
『うん』
TH「それでも気持ちは変わらなかったんだけど、それは青年の知るところじゃないよね?」
『…確かに』
TH「辛かったんだよ。彼女に隠したままでいるのは。でも伝えることも怖くて、だから主人公の元を去るしか無かったんじゃないかな」
今の話を聞いて。
私はなぜかジョングク君の顔が頭に浮かんだ。
『もしさ、テヒョン君が主人公だったらどうした?』
TH「それをさー。今俺もずっと考えてるんだけど」
注文したコーラをずずっと吸い込んで、うーんと悩む仕草をするテヒョン君はかなり真剣だ。
TH「こういうのって、いつも去っていくのは心に傷を抱えた方だよね」
『…確かに』
TH「そんでもって、青年はところどころにヒントを散りばめてた。だから主人公は青年の正体に気がついたんだと思う。
本当は気づいてほしかったんじゃないかな」
『なるほど』
TH「だから。
やっぱり本当のことを言ってほしいのもあるけど、もしそういうサインを見つけたら、俺は伝えたいな」
『…なんて?』
TH「それでも好きだよって。すぐに、顔を見て、抱きしめて伝えたい」
『ふふ、シンプル』
めちゃくちゃ顔きめて言うから、ちょっとだけ拍子抜けしてしまったけど。
そうだね。
大事なのは自分に素直であること。
『人類が皆テヒョン君だったら戦争なんて二度と怒らないだろうね』
TH「それ褒めてる」
『めちゃくちゃ褒めてる』
どうか。
これからもテヒョン君がジョングク君の側にいてくれることを心から願ったよ。
どうしてあの青年がジョングク君に重なったのかわかった。
ジョングク君は、いつも消えてしまいそうなんだ。
気をつけてないと、いつか私達の目の前から射なくなってしまいそうな気がする。
トイレと言って席を立ったテヒョン君。
一人になってなんとなく外を眺めていたら。
『…あ』
ちょうどカフェの前を通り過ぎようとしていたユナさんと目があった。
しかも、引き返してきた!!何!!!
YN「ちょっといい?」
『…はい』
YN「テヒョンは?
…まぁいいや、来て」
スタスタと歩いていくユナさんに、勝手にいなくなってテヒョン君が探さないか心配になったけれど、これは受けて立ったほうがいいと判断して席を立った。
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ミロ(プロフ) - ももなさん» ももなさん!私も大好きですよ!(o^^o)少しでもあったかい気持ちになってもらえてたら幸せです!(TT) (2020年10月23日 23時) (レス) id: ffc43d4874 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - キム・カズさん» 私も大好きです!!! (2020年10月23日 23時) (レス) id: ffc43d4874 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - キム・カズさん» カズしゃん!この主人公心の声もガバガバなんでちょっと尊敬しています笑読んで下さりありがとうございます(>人<;) (2020年10月23日 23時) (レス) id: ffc43d4874 (このIDを非表示/違反報告)
ももな(プロフ) - 大好きですミロさん!!!!本当にミロさんのお話は全部あったかいです(TT) (2020年10月22日 0時) (レス) id: 01ec482e54 (このIDを非表示/違反報告)
キム・カズ(プロフ) - みろしゃん…もう大好き!!主がクラスの女子に好かれてる感じも好きだし、あんまり怯まない主好きっす!! (2020年10月19日 1時) (レス) id: 2561bedadd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミロ | 作成日時:2020年10月18日 18時