テヒョン君の変身 ページ20
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その日は、朝から教室内が騒然としていた。
『テヒョン君…、その髪…』
TH「うん。
…変?」
騒ぎの原因はこの男。
昨日まで金色に輝いていた彼の髪は漆黒に染まっており、毛先をちょこんとつまむ仕草に教室内の何人かが吐息を漏らした音が聞こえた。
『似合う!すっごく似合うよ!!』
TH「ひひ」
首がもげるくらい何回も頷いた私に、テヒョン君は嬉しそうに笑ってみせる。
金髪もよく似合ってたけど、黒髪もこんなに似合うなんて。
『でもなんで急に染めたの?』
TH「えー?」
『なんで?』
TH「ひみつ」
『秘密か!』
セジン先生が教室に入ってきたのを見て、前に向き直る。
そうするとおのずと視界に映る丸い後頭部。
相変わらず形の良い…丸くて可愛い赤ちゃんのような後頭部。
顔突っ込んで匂い嗅ぎたい。くんくんしたい。
JK「…」
睨まれた。
今日一番目のテレパシーでの会話だね会話はしてないけど。
もう一度振り向かせてやろうと愛の言葉を考えていると、後ろからポンポンと肩を叩かれた。
『なーに?』
振り返るとテヒョン君が頬杖をつき、少しだけ面白くなさそうな顔をしたテヒョン君と目が合う。
TH「ジョングクと何話してたの?」
『え?なんにも話してないよ』
TH「嘘。目と目で会話してた」
それあなた見えてないでしょうが。
『そんなことよりさ』
TH「?」
『今日何しようね?』
TH「それなんだけど!
「キム・テヒョン」
それなんだけど…」
突然大きな声を出して先生に怒られたテヒョン君が、ぐっと私の堰の方に身を寄せてきて声のトーンを下げる。
TH「見たい映画がある」
『おお、いいね!何の映画?』
TH「それは…
あとでのおたのしみ」
『ひえ!!』
「イ・A」
『すみません』
そっと耳打ちしてきたテヒョン君のせいで変な声を出してしまった。
・
お昼の時間になってもクラスの女の子たちはテヒョン君の話題でもちきりだった。
確かにテヒョン君の金髪はもうトレードマークみたいなもんだったもんね。
CW「なんで急に染めたんだろうね」
『ねー…
あ』
そういえば。
前にテヒョン君にカラーするなら何色がいいか聞かれたような覚えが。
あの時に黒がいいって言ったような気がしないこともない。
まさかそれで染めたわけではないと思うけれど。
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ミロ(プロフ) - ももなさん» ももなさん!私も大好きですよ!(o^^o)少しでもあったかい気持ちになってもらえてたら幸せです!(TT) (2020年10月23日 23時) (レス) id: ffc43d4874 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - キム・カズさん» 私も大好きです!!! (2020年10月23日 23時) (レス) id: ffc43d4874 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - キム・カズさん» カズしゃん!この主人公心の声もガバガバなんでちょっと尊敬しています笑読んで下さりありがとうございます(>人<;) (2020年10月23日 23時) (レス) id: ffc43d4874 (このIDを非表示/違反報告)
ももな(プロフ) - 大好きですミロさん!!!!本当にミロさんのお話は全部あったかいです(TT) (2020年10月22日 0時) (レス) id: 01ec482e54 (このIDを非表示/違反報告)
キム・カズ(プロフ) - みろしゃん…もう大好き!!主がクラスの女子に好かれてる感じも好きだし、あんまり怯まない主好きっす!! (2020年10月19日 1時) (レス) id: 2561bedadd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミロ | 作成日時:2020年10月18日 18時