触れてみたら… ページ37
顔に熱が集まったまま、喚くように言う私にテヒョン君はひひってまたあの四角い笑顔を見せる。
TH「さわられるのがきもちよくて。もっとさわってほしいって思っちゃったから」
『え…っ』
TH「ごめんね？」
『いいけど…なんか、えっちだ』
ぼそぼそと口を動かす私の、うしろでまとめている髪を、するりと手にとって指に巻き付けて遊ぶテヒョン君。髪を通して伝わってくるほんの少しの感覚に身体が変な感じになる。
なんだこれ。
『これは…一体なんのはずかしめでしょうか？』
TH「さわってみたらどんなだろうって思って」
『それは…
私も思ったけど』
恥ずかしいけど私に拒否する権利はない。
うううって唇かんでひたすらに耐えていると、そんな私を見て彼はありえないくらい綺麗な顔で微笑むと、「かわいい」なんてまーた分かりやすいお世辞を言うもんだから、その声の甘さとちょうどいい低さに背中がびくって反応してしまった。
『テヒョン君、写真撮るセンスはあるけど美的センスはいまいちだよ』
TH「そう？なんかもうたべちゃいたいくらいだけど」
何をぅ！？
って、言おうとしたところで、厨房の方からガシャンと食器の割れる音が聞こえてきた。
「…あいつ、まじでむかつく」
「もう帰る？全然終わんねーし」
休憩室と厨房は、繋がっていて距離が近い。
てなわけでそーっとドアから顔をのぞかせて様子を伺ってみると、先程ジョングク君に叱られた大学生の二人組が、何やらぶちぶちと文句をたれていた。
TH「不穏な空気だね」
『…うん』
「チョン・ジョングク。
あいつ後から入ってきたくせにえらそうに…」
「ちょっと顔がいいだけで話しかけても愛想もないし、俺たちのことバカにしてんだよ」
「あの新しく入ってきた子もかわいそうだよな。こき使われて」
「いいんじゃん？
どうせジョングクに遊ばれてるんだろ？
あの子頭よくなさそうだし」
…ん？おや？
いつの間にか私の陰口に変わっているようだ。
ぐっと身体に力が入ったテヒョン君の腕を慌てて掴む。
ちょっと。見たことないくらい怖い顔してる。
なんで？って顔で見下されて、大丈夫だよって笑顔を返す。
いいの、いいの。
それはよく言われることだから。気にしてないから。
でもね。
「まじで冷たいやつ。心ないんじゃねぇの？」
『先輩、それは違います！』
それは、違うんだよ。
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ミロ(プロフ) - ぺんぎんみなり。さん» ありがとうございます！少しずつ進めていってるので早くこちらにも載せられるように頑張りますね！(o^^o)嬉しいお言葉をありがとうございます！(TT) (2020年9月26日 22時) (
レス) id: ffc43d4874 (このIDを非表示/違反報告)
ぺんぎんみなり。(プロフ) - colorful、たくさんの展開にドキドキしながら読ませてもらってますっ！Twitterをやっていないので、完結して、こちらでも読めるようになるように待ってます！ミロさんのペースでゆっくり頑張ってください。 (2020年9月13日 7時) (レス) id: 0f0b607e0f (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - hirotdmさん» 優しくて暖かいお言葉をありがとうございます。2章必ず完結させてここに持ってきますので、少しお待ちいただけると嬉しいです。頑張ります。本当にありがとうございます！！ (2020年9月10日 15時) (レス) id: b1cdd73458 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - りんごさん» 嬉しいお言葉をありがとうございます！！(＞＜)2章も頑張りますので、宜しくお願いします！(o^^o) (2020年9月10日 15時) (レス) id: b1cdd73458 (このIDを非表示/違反報告)
hirotdm(プロフ) - 楽しいお話をありがとうございました。ミロ様の作品は最高に面白くてどんどん引き込まれていきました。更新をこちらでお待ちしてます。楽しみにしているので必ず帰って来てくださいね！暫くのお別れは寂しいですが我慢して大人しく待ってます。 (2020年9月9日 15時) (レス) id: 55697896ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミロ
| 作成日時：2020年8月20日 22時
