男装オフィス２４時！

寮父さん ページ7

「そっちのお前は？」

JK「チョン・ジョングクです。」

「はいはい。
ん。失くすなよ。」

「「へ？」」

　

男の人から手渡されたのはおそらくカードキー。
　


『えと、あなたは？』

「俺はミン・ユンギ。ここの寮母ならぬ寮父ね。
以後お見知りおきを。」

『なるほど！』

　

恐喝かと思ったわ！！

寮父さんか。見た感じ随分若そうだな。



『ユンギさん。これからお世話になります。』

YG「おー。」

　

ユンギさんにぺこりと頭を下げ、鍵を受け取り、とっとと先に行ってしまった(最低)ジョングクを追いかけ…


　

YG「待て。」

　


ようとしたところでユンギさんに引き止められる。

　


『何か？』

YG「お前、大丈夫なんか？」

『え？』

YG「呑気そうだけど…」

『え？ああ！まさか！』

YG「ナムジュンから事情は聞いてる。」

『わー！！心強いです！』


　
良かった！
寮父さんが知っててくれるのはかなりありがたい！

　

YG「なんか心配なやつだな。
ここ一応2人部屋だから…気をつけないとすぐばれるぞ。」

『はい！』



コクコクと力いっぱい頷いてるのに、ユンギさんはぐーっと眉を寄せてため息をつく。



YG「危なっかしい。

まぁいいわ。
何かあったら言えよ？なるべく力になってやるから。」

『！ありがとうございます！』

　

がしゃがしゃと頭を撫でてくれたユンギさんに、今度こそ頭を下げてジョングクの元へ駆け寄る。

　

JK「何、話してたの？」

『ああ、えーと、今日のご飯聞いてたー。」

JK「何それ。」

『へへ。

あ、ジョングク2階なんだ。』

　

エレベーターに乗り込み、二階のボタンを押したジョングクにそう言うと、彼はキョトンとした顔をしてこちらを振り返った。


　
JK「え。A違うの？」

『うん、俺3階。』

　

302と書かれたカードキーを見せると、ジョングクは嘘、と小さく呟いた。



JK「…同じ部屋が良かった。」

『う、ほんとだね。』

　

　
か、かわい〜！

うるうるのお目目で見つめられてそんなこと言われたらたまらない気持ちになってしまうな。

　
ま、今の私は男なんだけどね！がはは！




２階についても、なかなかエレベーターを降りないジョングクは、開くボタンを押す私の指先が震えだした頃にやっと自分の部屋に向かってくれた。
　

そのまま３階まで上がり、ふわふわの絨毯がひかれた廊下を歩くうちに、だんだんと気分があがってきた。

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